出版社内容情報
太田省一[オオタ ショウイチ]
内容説明
バブル崩壊、度重なる天災、居場所の欠如―ぜんぶ、5人とのりこえた!平成史は、SMAP史である。
目次
序章 『世界に一つだけの花』を求め続ける私たち(『STAY』に込められた意味;予想外の『世界に一つだけの花』のヒット ほか)
第1章 SMAPのどこが新しかったのか(苦難の歴史とその背景;バラエティでのパイオニア的成功へ ほか)
第2章 平成ニッポンがSMAPを求めた(不安の時代のなかで;「団塊ジュニア」とSMAP ほか)
第3章 アイドルと社会の関係を変えたSMAP(アイドルは人生のパートナーになった;アイドルが担う社会的役割 ほか)
終章 平成ニッポンとエンターテインメントの行方(彼らはやりきったのか?;ジャニー喜多川とSMAP ほか)
著者等紹介
太田省一[オオタショウイチ]
1960年生まれ。社会学者、文筆家。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。テレビと戦後日本の関係が研究および著述のメインテーマ。それを踏まえ、現在はテレビ番組の歴史、お笑い、アイドル、ネット動画などメディアと文化に関わる諸事象について執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はれひめ
37
SMAPについて読んだ中では最もフラットな目線で書かれていると思う。SMAPの活動期間はそのまんま平成の時代だったのですね。ジャニヲタ、ヲタ、ライトなファン=お茶の間ファンに支えられた国民的アイドルグループ。解散したもののその後の去就が未だ明らかにされていない時点なので、続編も読みたい。2017/03/26
おかむら
37
図書館の新刊棚にあったので借りてみた。SMAPは実は私あんまり興味ないのですが解散しないするがこれだけ騒がれるのには興味あって。読んでみてわかったのは、興味もてないのはたぶんスマスマをほぼ見たことなかったからかなー。各メンバーのドラマはまあまあ見てるんだけど、やはりスマスマあってのSMAPなのだなーと。(なんでスマスマ見なかったかというと、月曜10時の同じ時間帯にBSでER緊急救命室をやっていたからです)。2017/01/16
しーふぉ
21
社会学者によるSMAP論。中居くんの言葉「一流の素人」と言うのがSMAPの魅力だったのかな。メンバーの脱退や書類送検などを乗り越える原動力となりえたのは素人=親しみやすさだったのでは。2017/07/30
ぷほは
4
芸能に全く詳しくない私にもこの一連の解散騒動は並々ならぬ衝撃を与えた。「え?解散すんの?と思ったらしないの?でやっぱり解散すんのかよ!」といったかたちで二転三転していく事態の中、ああ、早く太田省一のSMAP論が読みたいっ、と思っていた。中身は驚くほどまっとうなSMAP論となっており、偏執的な薀蓄も悪者探しもなく、平成という時代のエモーショナルな現場に立会い、また自らそれを作り出してきたアイドルの歴史が、少しの切なさと大きな覚悟の中で語られる。渦中での執筆であったのに、よくここまでのバランスを保てたものだ。2017/01/01
ユミセツカヤ
3
SMAPの解散という事実に向き合うために手に取った本。様々な情報が飛び交う中、SMAPが今までやってきた事を時代とともに検証していた。著者は社会学者でもあり、社会とSMAPの関わりについての考察がとても共感できた気がする。ヲタではないが、テレビとともにSMAPを見てきた。今回、SMAPを終わらせてしまったことは、テレビ界にとってはすごい痛手だし、テレビ局自ら手を下してしまった感がある。これからどうなっていくのだろう?2017/01/29