内容説明
科学としての心理学が明らかにした、おどろきの研究結果。プロレス好きの気鋭の心理学者が、徹底的に面白く、わかりやすく解説!
目次
序章 赤い服は本当にモテるのか?―真の心理学の凄みとワンフレーズ心理学
1章 合コン必勝法はなぜ失敗したのか?
2章 かならず相手に好かれる方法
3章 賢くなりたければ、脳を活性化させるな
4章 ポジティブ・シンキングで人生が変わる?
5章 サブリミナル効果はウソ?ホント?
6章 血液型診断という亡霊
7章 スポーツに「流れ」は存在するか?
8章 人の記憶はアテにならない
9章 人は無意識に支配されている
10章 心理学は科学なのか?
著者等紹介
妹尾武治[セノオタケハル]
九州大学高等研究院及び大学院芸術工学研究院准教授。オーストラリア、ウーロンゴン大学客員研究員。東京大学大学院人文社会系研究科(心理学研究室)修了。心理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
44
血液型診断を支持するような科学的なデータは一切なく、血液型診断は全くもって根拠のないエセ科学である。そもそも、日本人はA、B、AB、Oのバランスが非常によい。Aが多数派であり、AB、Bは少ないながらもそれなりにいる。そしてOもよい塩梅の割合である。具体的に書けば、A型が40%、B型が20%、O型が30%、AB型が10%である。この絶妙な割合こそが、血液型診断の面白さを生んでいるのだ。2022/05/30
ワッピー
36
乱読の読書会(旧レバレッジリーディング)推薦。心理学者でプロレス好きの著者が自虐ネタを織り交ぜながら、ワンポイント心理学や世間に膾炙した「常識」の怪しさをわかりやすく解説。心理学の実験とは母集団の平均値を割り出すものであり、異性にモテようとか、特定個人の好意を得ようとするためには役に立たないことがよ~く(泣)わかります。最も衝撃的だったのは、人間に意志はないというリベットの実験で、そうすると自分が普段考えていると思っていることはいったい何?と頭を抱えます。「常識」を疑い、論文だからといって鵜呑みにせず、⇒2021/04/24
マッキー
12
かなり面白かった。「赤はモテる」というのにもちゃんとした理由があるけど、メディアで紹介されるときは論理的な説明は省かれていることがほとんど。そこでこの本で巷にあふれる「迷信」を実験や科学的根拠に基づいて丁寧に解説してくれている。カミュの異邦人から着想を得て実験された太陽がまぶしいと人が攻撃的になるという事実、一定の条件下でサブリミナルが有効性を持つ事実などが衝撃的だった。2016/11/12
孤独な読書人
12
巷に伝わっている心理学的な内容のものはその詳細な実験結果などをきちんと伝えていないということがわかる。2016/05/21
アルカリオン
11
KindleUnlimited いまひとつかな。「僕はユニークな学者だから書いてることも堅苦しくなくて面白いですよ」と強く主張していて、自分が笑ってしまっているコメディアンみたいだ▼ただ、まっとうな心理学者の多くが門前払いするであろうトピックについても論文を示しながら語っているのは悪くない。書きぶりからして、著者自身はまっとうな心理学者なのだろうとも思う▼後書きで心理学をプロレスに、脳科学を総合格闘技に例えているのは面白い。2021/04/24