内容説明
現代の落語界の活況を生んだ「中興の祖」立川談志の偉業を正当に評価するには、彼の著作や言動ではなく、「談志の落語」そのものに触れなくてはいけない。―最晩年まで談志の高座を追いかけ続けた著者が、「入門者にお勧めしたい十八番演目」という切り口で贈る、名演・名盤ガイドの決定版!
目次
第1章 談志の落語
第2章 芝浜
第3章 居残り佐平次
第4章 粗忽長屋
第5章 鼠穴
第6章 黄金餅
第7章 らくだ
第8章 紺屋高尾
第9章 富久
第10章 鉄拐
第11章 文七元結
第12章 談志十八番
著者等紹介
広瀬和生[ヒロセカズオ]
1960年生まれ。東京大学工学部卒。ハードロック/ヘヴィメタル月刊音楽誌「BURRN!」編集長。落語評論家。数々の落語会をプロデュース(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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流之助
33
落語に興味を持ったのはとある漫画からで、談志の生の落語は聞くことができずに終わってしまった。今、音源で聞いたりしているけれど、短くとも同時代を生きていたのに、生で接することができなかったことに悔いがある。ガイド本ということで、収録されて残っている名演名盤の紹介が素人の私にとってはかなりありがたい。作者が初心者向けとして薦めているものを手始めに、古典もいいけれど今活躍している若手の落語にも触れていきたいと思った。文章でも映像でもなく、生の口語でしか伝えられない技と面白みの極致を味わっていきたい。2018/04/15
ceskepivo
10
談志は「人間とは理性よりも欲望に忠実であり、ときには不正を働く弱い存在。そういう『業』を肯定するのが落語である」と喝破したという。これが落語の魅力の秘密なんだろう。2015/06/08
kera1019
7
一見、どんだけ談志師匠が好きやねん‼︎って思いますが志ん朝、円楽、小三治、各師匠についても造詣が深くて談志マニアの域を超えて落語マニアですね。本書を読み進めていくとやっぱりライブが見たくなるし、芸評にしても談志師匠の言葉や著書の影響も感じますが、談志師匠に限らず見た高座の数や読んだ本、見聞きしたCD、DVDの数は凄い量です。こんだけ落語に携わる熱意は信用に値しますし多いに参考になりました。2014/02/26
ナツメッグ☆
5
志ん朝か談志かというと、志ん朝派。談志のように落語を「論じる」のではなく、ただただ颯爽と現れるだけでいい志ん朝。「江戸の風」をまんま体現しているのは志ん朝だと思うのだが。著者の談志の「追いかけ」っぷりが半端じゃやない、それだけいうなら談志の「芝浜」を聴き直してみよう。2014/02/19
はかせ
5
ディスコグラフィーとして楽しく読む。ひいきの気分がよい。まあ十八番の選定は?野ざらしや代書なども掘り下げてほしかった。2014/01/13
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