内容説明
リーマンショックにより、世界中の金融市場が大打撃を受け、ソフトバンクもその例外ではなかった。借り入れの大きさから経営を不安視され、株価が急降下した。自らの責任ではない出来事による経営悪化を受けての決算発表。どのような姿勢で臨むべきか。まずは危機の「本質」を見据え、そこからとるべき行動を考えてみよう。―孫正義が直面した10の危機を取り上げ、どう乗り越えたか、乗り越えようとしているかを解説。ベストセラー『孫正義 リーダーのための意思決定の極意』の第2弾。第2部はツイッターを中心とした孫正義名言集。
目次
第1部 孫正義危機克服の極意(先進的なジョイントベンチャーが、深刻な業績不振に陥った;ITバブルの崩壊により、自社の時価総額が一〇〇分の一にまで落ち込んだ;二兆円を投じて買収した会社に「負け癖」が染み付いてしまっている;経営破綻した銀行の買収を発表したところ、世論やマスコミの大批判を浴びた ほか)
第2部 孫正義名言集(リーダーはどうあるべき?(リーダーシップ、起業、経営)
志について
思想、理念、ビジョン、戦略について
ビジネス、社会貢献について ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
90
ソフトバンクの孫正義社長が、実際に直面した危機を例題に、「孫の二乗の兵法」をどう使ってその危機を切り抜けたかを解説する講義録。「孫の二乗の兵法」とは、孫社長が経営判断する際に常に指標としている5x5=25の経営哲学。それぞれ一文字で表されていて覚えやすい。理念の5文字:道、天、地、将、法。ビジョンの5文字:頂、情、略、七、闘。戦略の5文字:一、流、攻、守、群。心構えの5文字:智、信、仁、勇、厳。戦術の5文字:風、林、火、山、海。負け癖のついたボーダフォンを買収し、勝ち癖をつけさせた話が一番面白かった。2015/03/10
白義
14
ITバブル崩壊、顧客情報漏洩、リーマンショック、そして東日本大震災……ソフトバンクが、そして日本が直面した様々な危機に孫正義がいかなる思考で向き合い、そして決断したか、といういわば自慢話なのだが、流石に歴戦の経営者となると熱気というものが違う。とはいえ本人が一番力を入れている自然エネルギー論には全く乗れず、顧客情報漏洩と反社の脅迫に対する警察への通報、といった身も蓋もない部分のほうが原則論が説得力がある。あと、孫二十五の兵法なる漢字25文字の図が冒頭に提示されてそこから議論が展開されるのだが、匙加減すぎる2019/02/01
よし
4
策謀家、政商。孫さんで思いつくのはそんなイメージだった。(太陽光エネルギーの買取価格を巡る論争時は特にそう思ったものだ)しかし、この本を読むとそれは間違いだったと気づく。原発の代替としての自然エネルギー。それもボランティアではなく継続して供給できる土台を築く。ただ単に原発はダメだと騒ぐだけではない、やってしまう、この凄さ。自分の得意分野で国の未来に貢献したいという情熱が伝わってくる。2015/04/17
tolucky1962
3
孫さんの苦労話ですが、それぞれニュースで記憶にある危機にどう対処したか書かれていて興味深かったです。2013/08/30
yori
3
★★★★☆ 名言集が良かった。自分の現実の危機とのレベルと規模が違いすぎる ^^;2013/03/04