内容説明
EUとアメリカの思惑とは?日本の選択肢とは?「日本再生」の鍵。「基準を制する者が世界を制する」舞台裏の駆け引き。今後、会計の何がどう変わるのか、それはどうしてそうなのか、一般常識のレベルから見て、そのパラダイムシフトはどのように説明できるのか、現代の企業会計の特徴と問題点に言及しながら、会計グローバリゼーションの現状を明らかにする。
目次
第1章 いま、会計の世界で起こっていること
第2章 IFRSの胎動
第3章 現代会計の祖―FASB
第4章 FASBのつまずき
第5章 敵失で台頭する英国会計基準
第6章 IFRSの会計
著者等紹介
深見浩一郎[フカミコウイチロウ]
1956年生まれ。東京都出身。公認会計士・税理士。大手都市銀行、大手国内監査法人、外資系コンサルティング会社を経て、2001年に独立。現在、深見公認会計士事務所代表、株式会社ERC代表取締役。監査法人および経営コンサルティング会社において、経営戦略実行のための財務会計・管理会計情報システム、「企業統治」のための内部統制システムの導入に関与し、現在、IFRS後の新たな連結会計、連結管理会計のあり方をコンセプトに活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゐづる
16
読んだというか、難しすぎてパラパラめくっただけですが(・∀・;)IFRS導入の話は前々からあるので、勉強を兼ねて読んでみました。実務的な本なのかとおもいきや、会計論的な本でした。もう少し会計を勉強してから読まないと理解できなさそうです。2014/05/05
アルカリオン
11
著者は公認会計士だが、悪い意味で会計士らしさが全くない本。やや陰謀論めいたあおり論調となっている点、専門的な内容に関する誤りが散見される点等、いかにも雑誌的な仕上がり。「話にならない」とまでは言わないが2012年刊の本書を今読む意味は皆無に近い▼「英国では税務当局がいきなり企業を調査することはなく、まずは監査人である会計士事務所に問い合わせる」(p189)という、にわかには信じがたい記載があるが本書のレベルから判断するとこれも誤り又は誇張であろう。2022/09/18
雲をみるひと
2
国際会計基準導入時の経緯を纏めたもの。意識的に会計実務を排除してると思われ、読みやすい内容にはなっているが、反面、実務本としての機能はあまり無いと思われる。本作は英米が拮抗していた数年前の出版だが、作者による国際会計基準が定着してきている現在起点のレビューも見てみたい。2018/12/03
J.H
1
国際会計基準が生まれるまでの会計の歴史をまとめた本。日本やアメリカは細則主義で、IFRSは原則主義。 日本がPL重視に対して、IFRSはBS重視 Big4の何れもが祖業の英国が会計ルールで世界競争を一つ制している点に強さを感じた。原則重視であるからこそ、Big4ありきの会計商売が成り立つ。世界に市場を生み出している。2021/04/07
Terry K
1
テクニカルな話は殆ど出てこず、専ら会計基準に関する各国のせめぎあいの歴史が描かれており、これはこれで読み応えあった。エンロンやリーマンショックで、米国の権威がどんどん落ちていくのとIFRSの台頭が整合する過程に納得。2020/06/07