目次
第1章 愛着障害と愛着スタイル
第2章 愛着障害が生まれる要因と背景
第3章 愛着障害の特性と病理
第4章 愛着スタイルを見分ける
第5章 愛着スタイルと対人関係、仕事、愛情
第6章 愛着障害の克服
著者等紹介
岡田尊司[オカダタカシ]
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退、京都大学医学部卒、同大学院高次脳科学講座神経生物学教室、脳病態生理学講座精神医学教室にて研究に従事。現在、京都医療少年院勤務。医学博士。山形大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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青蓮
124
気になるテーマだったので読んでみました。巻末のテストをやると、どうやら私は不安定型愛着スタイル(やや回避型もあり)らしい。私が育った環境を思えばこの結果も納得。愛着障害は子供時代に充分に親から愛情を貰えないと生じる後天的なもので、夏目漱石や太宰治、川端康成、ルソー、ヘミングウェイ、ジュネなどもこの「生きづらさ」を抱えていたと本書は言います。克服方法も一応、書かれていますが、なかなか実践するのは難しいように思えます。その中でも「自分が自分の親になる」というのは一つの方法として実践しやすいかもしれません。2018/01/01
ネギっ子gen
63
<通常の精神療法や治療ではなかなかうまくいかない状態には、愛着障害がひそんでいることが多い。逆に言うと、どういった治療法をとるにしろ、難しいケースが改善するという場合には、愛着障害の部分に、うまく手当てが施されているのである。そのことは、治療者自身にあまり意識されていない場合もある。治療法の中心というよりも、外縁的で補助的な部分と考えられている場合もあるが、実は、そこが一番大事なのである>として、愛着という視点をもつことは、問題をより立体的な奥行きで把握し、本当の意味での回復をもたらす大事なヒントに――⇒2020/10/20
kayoko
62
乳幼児期の愛情に深く関係するらしい愛着障害。著名人にも多く、乗り越えた人等の興味深い話もあったけど、途中やや疲労気味になってしまった。愛情とは安心。という事はわかった2019/05/27
鷺@みんさー
44
私にとって生き方の教科書みたいな本だった。私は不安型、というのは前からわかっていたが、様々な著名人の例を挙げ、原因を説明した後、どのような言動が起きやすいか、その背後にある心理はなにかという解説。そして、愛着障害を乗り越えるためのプロセスで締め括られている。今私は、乗り越えプロセスの八合目まで来ていると感じた。改めて安全基地となってくれた彼に感謝したい。それにしても私は、発達障害の傾向は生まれながらにあったにせよ、このようになったのはやはり幼少時の虐待が影響してるんだな…非常に様々なことを考えた。2019/06/10
ヒロミ
42
お盆にかけて読了。「愛着障害」とは幼い虐待児だけの問題ではなく大人になってからも対人関係を作る上で重要な問題である、とのこと。幼い頃安定した愛着スタイルが持てない人は長じてからも対人関係ストレスを抱えやすいそうだ。様々な著名人の愛着スタイル問題についての考察もなされているが、川端康成やオバマ大統領は意外だった(太宰治はやっぱり…と思った)。読みやすく、問題を抱えた人への共感ある視点も感じる本だった。巻末の愛着スタイル診断テストでは私は「安定-回避型」だった。何だか納得。2015/08/16
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- 和書
- 笑韓でいきましょう