出版社内容情報
日本史上最大の謎といえば、本能寺の変――織田信長暗殺――だ。黒幕は誰なのか? 暗殺の動機は? 東アジアの思想文化が専門の小島氏が、これまでほとんど触れられてこなかった信長の中国趣味にスポットを当て、そこから新たな謎ときを行います。
内容説明
本書は、本能寺の変について「東アジア」という視点から考察を加えていく。私の本業は東アジアの思想文化についての研究である。したがって、室町時代の政治史に関しては門外漢であり、単なる「愛好家」にすぎない。だが、信長の「変」前日の行動をめぐる従来の研究・叙述のほとんどが、視野を日本国内に限定していることに対して長いこと違和感を懐き続けてきた。十六世紀後半の世界情勢のなかに「天正十年六月一日」を置いて眺めてみると、同時に存在していたさまざまな動きが見えてくる。
目次
プロローグ―本能寺の変とその前日
第1章 信長はどう描かれてきたか―天皇との関わり
第2章 本能寺の変の黒幕候補たち
第3章 永楽銭、石見銀山、倭寇―東アジアの経済交流
第4章 安土城、名物茶道具―信長と唐物
第5章 東アジアの暦と太陽暦、太陰暦
第6章 明暦と日本
第7章 宗教と信長王権
エピローグ―そして太陽暦が採択された
著者等紹介
小島毅[コジマツヨシ]
1962年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、東京大学人文社会系研究科准教授。専攻は、儒教史、東アジアの王権理論。文部科学省科学研究費補助金特定領域研究「東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成」(2005~2009年度)の領域代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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