出版社内容情報
「読む人にわかりやすく印象に残る文章を書くために、プロの作家はまず、接続詞から考えます」。ふだん何気なく使っている接続詞の全体像や具体的な役割を解説。文豪や名文家の文章を参考にしながら、接続詞使用の勘どころを身につける。
内容説明
多種多様な役割を知り、効果的に使い分けるには―接続詞使用のセンスを磨くための小辞典。
目次
接続詞がよいと文章が映える
接続詞とは何か
接続詞の役割
論理の接続詞
整理の接続詞
理解の接続詞
展開の接続詞
文末の接続詞
話し言葉の接続詞
接続詞のさじ加減
接続詞の戦略的使用
接続詞と表現効果
著者等紹介
石黒圭[イシグロケイ]
1969年大阪府生まれ。神奈川県出身。一橋大学留学生センター・言語社会研究科准教授。一橋大学社会学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は文章論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鱒子
62
接続詞。単体では意味をなさず前後の文を繋ぎ、それを増幅させる効果さえ持っている。ーー正直言って今までなんとなくフィーリングで選んでいました。改めて考える良い機会になりました。「のだ」「と思われる」などの文末表現まで接続詞に含まれるという事にビックリ。知りませんでした。巻末の索引が役に立ちそうです。2020/01/31
壮の字
28
これは真面目にベンキョーするつもりで借りたんだけど、思いのほか読みものとして面白かった。(ふざけてるのか言いたくなるくらい...)例文として取り上げた作品の数々もナイスチョイス。話し言葉の接続詞はとくに新鮮だった。われわれが選択している「接続詞」も過去にどこかで聞いたもの、読んだものに違いない。意識を介さないからこそ、より論理的であるといえる。不思議な気分ではある。「接続詞」を交えずに感想書いてみたw2015/06/20
P.N.平日友
25
タイトルに惹かれて手に取った。「接続詞」の世界。物書きのプロは推敲のとき、一番気を使うのがこの接続詞であるという。序章の内容に引き込まれた。接続詞の機能にフォーカスし、論理・整理・理解・展開に分類される接続詞について分析し、戦略的使用と表現効果で結んでいる。取り上げられている文章が新聞や文学作品と多岐にわたり不思議と飽きずに読めた。なかでも、乙一氏の作品があり、驚いた。印象に残った内容は詩と接続詞、『おおきなかぶ』に使われている接続詞、「そして」の力など。本書を読むことで日本語の奥深さが味わえるかも。2020/02/11
エリナ松岡
24
石黒さんの本は2冊目で、以前に読んだ速読の本の方が読んで楽しい例文多かったかもなんて思ったりもしましたが、そこはもちろん本筋ではないので、とても良い内容でした。本書の冒頭にもありましたが僕自身、文章を書く時はいつも接続詞選びに最後まで迷います。書きたいことは分かっているのに、接続詞による繋ぎがしっくりこないといいますか。ですので、すごく為にためになりました。2020/04/21
ステビア
23
まるまる一冊接続詞の本2021/09/02