内容説明
プラトン以降の西欧哲学・思想史において、“すぐれた哲学・思想”と思われているものが、いかに擬似宗教(形而上学)化の危険性と隣り合わせにありそのことが哲学者・思想家によってどのように問題化され、論じられてきたのか。本書では、現代思想に特に強い影響を与えたハイデガー、アーレント、デリダなどの論考をてがかりに、思想史の概観を試みる。新興宗教体験を持つ著者だからこそ、現代日本の思想業界に、“生き生きとしたラディカルな思想”を中心とした「真の共同体」を求めるかのような、擬似宗教化の風潮が生じていることが分かるのである。
目次
序章 擬似宗教化する現代思想と「私」
第1章 「真理」の「共同体」
第2章 「比喩」と形而上学
第3章 キリスト教と西欧哲学
第4章 「疎外」と「エデンの園」
第5章 「私」という幻想
第6章 「内面性」の形而上学
第7章 「形而上学」と共存する
著者等紹介
仲正昌樹[ナカマサマサキ]
1963年広島県生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。現在、金沢大学法学部教授。社会思想史・比較文学を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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