内容説明
書は言霊を凍結させる。ヘタでもいい。「手書き」だけの魅力を味わいつくす。
目次
第1章 うまい字とよい字
第2章 贅沢な世界
第3章 時代と書体
第4章 余白美―日本の書の歴史
第5章 道具と創作
第6章 日本人の魂の表現アート
著者等紹介
武田双雲[タケダソウウン]
熊本県生まれ。東京理科大学理工学部卒。3歳より書道家である母・武田双葉に師事し、書の道を歩む。大学卒業後、約3年間のNTT勤務を経て書道家として独立。音楽家とのパフォーマンス書道や斬新な個展など独自の創作活動を展開。約100人の門下生に対し新しい形の書道教室を開催する。オンラインショップ「ふで文字や.com」を運営、ロゴ・表札などのデザインを手がける。2003年、中国上海美術館より龍華翠褒賞を授与、イタリア・フィレンツェにてコスタンツァ・メディチ家芸術褒賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン
30
人間力を磨くことを核にして、自分に対しても他者に対しても思いや願いを伝えることを目的としながら、今まで以上に言葉に向き合う時間、書に向き合う時間を大切にしようと思いました。2023/07/26
kanki
21
能動的な「難」は成長へ。受け身の「難」は思考ストップ、嫌へ。2023/06/30
jima
19
「これから先、死ぬまで書のレベルを上げていくことは、つまり人間力を高めていく事になります。長く続けるためにも、人間力を高めるためにも『楽しさ』は必須だと思います。楽しさといっても、はしゃぐ楽しさだけでなく、もっと深いところを指します。上手く書けない時、他人に感動が伝わらない時の苦しみさえも、楽しさにしてしまう。書くことだけでなく、書くまでのプロセス、書いた後の動きまでも、味わい愉しむこと。」(あとがきから)2021/06/17
玖良やまだ
19
今時の書道家はパフォーマーって感じかな。ただ、言っていることには間違いはないけど。2019/10/13
さっちも
13
ズコーンとやられた。書くなんて、普段頻繁にしていることで、それでも意識せずにしている事だから、何て時を過ごしてしまったんだろう後悔しかない。光悦の陶器が好きで、美術館にあると吸い寄せられる。洒落て、軽く、抜けていて、軽薄でなく、造作ないようで念入りで、調和していて、大胆で、もう何とでも表現できるあの造形は「書く」という行為と切り離せないわけで、、、とくに「ひらがな」からうまれる余白のセンスは、それを空白として執拗に細密に埋めたりする文化とは違った様式を生み、あの形や間を可能にしたのではと1人想像した2017/10/15