カッパ・ノベルス<br> 奇想、天を動かす―札沼(さっしょう)線五つの怪

カッパ・ノベルス
奇想、天を動かす―札沼(さっしょう)線五つの怪

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 335p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784334028343
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

平成元年4月3日、浅草の商店街で殺人事件発生。浮浪者風の老人が400円の菓子を買い、消費税12円を請求されたのに腹を立て、店の主婦をナイフで刺したのだ。警視庁捜査一課吉敷竹史には、壷に落ちないものがあった。あんな柔和な顔の老人が、何故、人を刺したのか。しかも、氏名すら名乗らず完全黙秘を続けている。この裏には何か、筆舌に尽くせぬほどの大きな闇がある!?吉敷の懸命な捜査と推理の冴えで、過去数十年に及ぶ巨大な犯罪に構図が浮かび上る。度胆を抜く壮大なトリック、社会の暗部を衝く予想外の謎。推理界の鬼才が本格推理と社会派推理とを見事に融合した、吉敷竹史シリーズの金字塔。渾身の書下ろし本格推理の傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ドウ

8
10年くらい積んでいた本。12円の消費税を巡るトラブルで起きたかのように見える殺人事件の真相を吉敷竹史が足で情報をかき集めて暴く社会派ミステリ(何だかんだ吉敷竹史シリーズは初読)。昭和から平成へ移ろいゆく時代や、戦時中の強制徴用への批判的眼差しは、同時代人でない私には新鮮で面白かった。ただ、読んでいて推理できない謎が謎のまま終わったり、真相究明の最後の一手が『死者が飲む水』とほぼ同じだったり、重要な舞台である札沼線の描写がちぐはぐだったりと、かつて島田荘司にハマった時代より小賢しくなった私には粗が目立つ。2020/04/11

ウィン

7
社会派と本格の融合に成功している名作との評判を聞いたので、基本的に俺は吉敷竹史シリーズは読まないのだが、今回は読んでみた。最初は消費税十二円という小さなきっかけから起こった殺人事件と考えられていたものが、どんどんスケールが大きくなっていく。そして本格を思わせるような謎も絡んできて、読者としては先が気にならずにはいられない。終盤では鮮やかな謎解きが繰り広げられ、そして最後は社会派らしく読者に何かしらの問題を提起するような形でストーリーは締めくくられる。乱歩を意識した部分も所々に感じられ、総じて満足。2010/10/19

かも

4
★★★☆☆消費税12円を請求された老人が店の人を殺すことから始まるミステリー。現代から遡ること数十年前、北海道のある列車が人を轢き、ピエロが自殺したと思ったら死体は消え去り、轢いたはずの首無し死体が歩き、しまいには列車は脱線事故を起こす。昭和という時代の悪いところを煮詰めたような壮大なストーリー、奇想天外なトリックと偶然。無理やり感と著者の剛腕さを感じた。2026/04/13

hirayama46

4
長大な作品の多い御手洗潔シリーズに比べてコンパクトでやや一発ネタ的な部分の多い吉敷シリーズですが、本作はタイトル通りの奇想トリックや二転三転する捜査のプロット、社会派小説としての趣向などが盛りだくさんになっていて、本シリーズのなかでもかなりの力作と言える作品だったと思います。このシリーズの人物関係は吉敷と主任の仲がどんどん険悪になる以外にはあまり変動が少ないのですが、本作はそれがついに臨界点に達して、吉敷の熱い思いが吐露されるシーンもあり、そのあたりも含めて集大成的な作品なのかもしれません。2023/01/31

蒸着ヒートジョーカー

4
これほどまでに、ダサい表紙を俺は見たことがない。当時の担当者は何も言わなかったのだろうか。おれだったら言うぞ。「電車とローソクてアンタ!そのままかい!!」ま、それは良し。上司に毅然と立ち向かい一席ブチかます吉敷氏マジハードボイルド。次々に提示される謎に「マジか…」となり、解決編にてあまりのムチャさに「んなこたーない」と言ってしまうおれマジタモリ。2015/10/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/454063
  • ご注意事項