出版社内容情報
おしゃれ好きの女の子、杏は、優しくておしゃれなおばあちゃんが大好き。でも、そんなおばあちゃんが「認知症」になってしまいました。ちょっと前のことはすぐに忘れてしまうし、長かった髪はバッサリ切って、ちっともおしゃれではない、着やすさ重視の地味な服装。病気のせいで元気のなくなったおばあちゃんは、まるで、おばあちゃんじゃないみたい…。
おばあちゃんの変化に戸惑う杏ですが、おばあちゃんと杏、ふたりの共通の趣味である「おしゃれ」を通して、おばあちゃんが、おばあちゃんらしくいられるにはどうしたらよいのか考えていきます。
内容説明
大すきなおばあちゃんが、杏のおうちにひっこしてくることになりました。理由は、おばあちゃんが認知症になってしまったから。おしゃれさん同士で、なかよしだった杏とおばあちゃん。でも、認知症のおばあちゃんは、前のおばあちゃんとは色々なところがちがっていて…。
著者等紹介
楠章子[クスノキアキコ]
1974年、大阪府生まれ。毎日児童小説・中学生向きにて優秀賞受賞。2005年、『神さまの住む町』(岩崎書店)でデビュー。『ばあばは、だいしょうぶ』(童心社)で青少年読書感想文全国コンクール・課題図書・小学校低学年の部に選定、児童ペン賞童話賞を受賞、のちに映画化
あわい[アワイ]
1981年、東京都生まれ。イラストレーター。web広告、書籍、雑誌の挿画や挿絵、似顔絵などの制作を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆき
1
いつの頃からか認知症ものジャンルが児童書にも確率されてきて、夏の課題図書には大体選考されている。それだけ社会全体で考えなければならない問題になってきてるんだろう。▼本書ではファッションを通して認知症本人が自分らしく生きる手助けを家族で…のお話。ファッションという親しみやすいテーマで、でも途中認知症の困りごとも小学生にわかりやすいようやんわりと盛り込み読みやすい一冊。▼ただ、主人公がひたすらいい子ちゃんで、今実際に認知症の祖父祖母のことで悩んでる子には綺麗事に見えてしまうかも…と感じるのは大人目線かな。2025/04/26
gero
0
認知症;コーディネート;ハンドトリートメント 大好きなおばあちゃんが認知症になり、一緒に暮らすことになった杏はどう接したらいいかわかりませんでしたが、おしゃれだったおばあちゃんの服装を毎朝コーディネートすることで関わりを取り戻していきます。華やかな色や美容は生活に余裕と彩りを生み、デイサービス先でも喜ばれます。私個人はおしゃれから10000光年隔たっているのですが脳も身体も衰えてなお有用で年齢を超えてつながる趣味と考えると強いですね。まあ今から10000光年歩いてたどり着く気力があるかといえば…。2025/03/23