出版社内容情報
学校の帰り道、2人の男の子が「こわいもの」を言い合っています。病院の屋上。ドアが開かないエレベーター。それよりもっとこわいのは――? 自分の頭の中にあるものが、いちばん怖い。想像力を刺激する絵本です。
内容説明
いちばんこわいのは、おばけ?それとも…空想の渦に巻き込み巻き込まれてふたりどこに行き着く?
著者等紹介
村中李衣[ムラナカリエ]
山口県生まれ。児童文学作家、ノートルダム清心女子大学教授。0歳から100歳までのあらゆる人とあらゆる場所で絵本の読みあいを続けている。作品に『チャーシューの月』(佐藤真紀子・絵/小峰書店、日本児童文学者協会賞)、『こくん』(石川えりこ・絵/童心社、JBBY賞)、『あららのはたけ』(石川えりこ・絵/偕成社、坪田譲治文学賞)、『はだしであるく』(石川えりこ・絵/あすなろ書房)など多数
近藤薫美子[コンドウクミコ]
大阪府生まれ。製菓会社企画室勤務を経て絵本作家となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
82
絵本。学校の帰り道のおしゃべり。先生に怒られて怖かったこと、だけど大丈夫、あれは先生の口ぐせだから。先生よりもっと怖いのは、大きな声で吠える犬。高い屋上。つりばし。上りだけのエスカレーター。誰もいない森の中。ドアが開かなくなったエレベーター。宇宙服に空いた穴。洞窟。狭くて身動き取れないこと。水中の洞窟。だんだんと不安になる2人…▽希望のもてるラストがとてもよかった。良本2023/07/02
yomineko@猫と共に生きる
58
ページをめくるたび、どんどん怖くなって行く😨😨😨怖い怖い!私は果てしない海と宇宙が怖い😨😨😨綺麗だけど怖い😨😨😨2023/08/11
ヒラP@ehon.gohon
31
ちょっとわかりにくい絵本です。 犬が苦手な子のお話でしょうか。 犬より怖いものの連想ゲーム、現実感を超えて想像の飛躍が、子どもの発想のようでなるほどと思いました。 子どもたちは、究極の絶体絶命の危機を想像し合った上で、現実の世界に戻ってきました。 通り道を塞いだ怖い犬は、リードでつながれてはいるようです。 だいじょうぶ、だいじょうぶ。 でも、こんな子どもたちがいたら、犬の飼主さんが配慮してあげてくださいね。 手を握りあった二人の友情に拍手です。2023/07/05
そらこ
23
小学生ふたりが下校中、先生が怖かったと言い合っている。でも、もっと怖い吠える犬が現われる。そこから、怖いことを話しているうち、想像が広がり、もっと暗く、もっとも暗く冷たい、恐ろしい闇へと深く入りこんでいく。想像で自分たちが怖くなるのだが、現実に無事引き戻されてよかった。生きていれば怖いこともいっぱいあるけれど、明るくあたたかいこともいっぱいあるのだから。2024/02/02
anne@灯れ松明の火
23
読友さんご紹介。遠い方の新着棚で。先日、村中さんのオンライン講演を聞いたので、気になった。怖いものを言って、「いや、それはたいしたことない。もっと怖いのは……」と、どんどん重ねていく。何だか、不思議な、とりとめもないような?お話だった。絵は近藤薫美子さん。2023/07/07