内容説明
ねえ、この子になまえをつけてあげようよ!野良犬を保護したたくとは、ある日の散歩中、おどろきの光景を目にします。実話を元にした、一匹の犬と、その「なまえ」にまつわる感動の物語。小学校低学年向け。
著者等紹介
あんずゆき[アンズユキ]
神戸大学卒業。第10回・12回小川未明文学賞優秀賞、第5回・6回盲導犬サーブ記念文学賞大賞受賞。日本児童文学者協会会員
かなざわまゆこ[カナザワマユコ]
嵯峨美術大学大学院修了。手描き絵画の魅力を、絵本、映像アニメーションやインタラクティブなメディアアートなどを通して表現するクリエイター。おおしま国際手づくり絵本コンクール2011において、『きみのいる家』(後に『てんからのおくりもの』として出版ワークスより出版)が最優秀の文部科学大臣賞を受賞して絵本作家デビューする。日本児童出版美術家連盟会員、環境芸術学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
77
児童書。低学年向け。林にひとりぼっちでいる犬。たくとはその犬を飼いたいと思った。だけど犬はおびえて人から逃げる。たくとは張り紙をして協力をお願いする。保健所で保護された犬を引き取り「クリ」と名付ける。ちゃんと保護できましたと報告の張り紙をすると、同じく犬のことを心配していた人からのメッセージが集まってきた。▽心温まるおはなし。犬好きにはたまらない。2021/09/14
chiaki
45
林の中をさまよう茶色い犬がもし保健所の人に捕まえられてしまったら…。お母さんの提案でたくとくんは、その茶色い犬を引き取り早速名前を付けてあげましたが…♡なんてなんて、心温まる!世の中捨てたもんじゃないですね。長女も読んで「いいおはなしだった〜♡」と気に入っていました。2021/07/03
道楽モン
36
歳を重ねると、人生こんなもんかという諦念によって、なまじっかな出来事で感動したり、歓喜を全身で表現したりということに無意識の抵抗をしてしまう。ひねた性格とテレが大きいが、このままではマズいという危機感もある。人間どこまでいっても自分のことしか考えないのだ。というような初老のオヤジは読者として想定されてはいないと思うが、素直で純粋な感動を得るために、私は買うのである。読むのである。泣くのである。なんか「汚れつちまつた悲しみ」の免罪符みたいで愚かこの上ないが、ゆあーん、ゆよーん、ゆやゆよんと泣くのである。2024/02/23
Roko
27
ひとりぼっちの犬の姿を見かけて、みんな気にしていたんですね。それぞれにポチとかマロンとか呼び名を付けてくれていて、保護されたことがわかって、よかったねぇって喜んでくれた人が大勢いたんです。張り紙のおかげであの犬を、みんなが見守っていてくれたということがわかったこのお話は実話なのだそうです。世の中には優しい人がいっぱいいるんだなぁ。毎日悪いニュースばっかり流れるけど、こういういいことだってあるんだよって思うと、ほんのり心が温まってきます。#NetGalleyJP2021/11/13
Yukiko Yosuke
26
学校帰りにたくとが見かけた茶色い犬。気になって家で飼おうとお母さんと一緒に探し、保健所でようやく出会えた犬にクリと名前を付けて連れ帰る。人に慣れていない犬が徐々に懐いていく様子が描かれている。そして、たくと以外にもクリのことを気にかけていた人達がいることが分かる。そんな優しい人達とのクリを通じた交流が最後に描かれて、この作品の題名の意味が分かる。いいお話です。2024/10/21
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