出版社内容情報
同時多発テロ、イラク戦争、パレスチナ問題等、未だ解決の糸口を見出せず閉塞状況にある現代において、「宗教」の意義と存在が改めて問われている。いま、宗教は何が求められ、宗教者は何をすべきなのか――。カトリック・イスラーム・仏教界それぞれの日本のリーダーが一堂に会し行なわれた鼎談を通して、その道筋を探る。
内容説明
憂慮から行動へ。世界三大宗教といわれる仏教、キリスト教、イスラームそれぞれの、日本におけるリーダーが一堂に会して行われた鼎談から、人類の進路を方向づける叡知を贈る。
目次
1 テロ、戦争の根本原因と宗教(現代の国内外の状況をどう見るか;テロの問題;宗教者の政治スタンス ほか)
2 現代社会における宗教者の責任(魂の平安と社会の平和にどう寄与するか;宗教者の懺悔、そしてなすべきこと)
3 提言(宗教教育を取り戻す;今こそ宗教対話を;平和への提言)
著者等紹介
安田暎胤[ヤスダエイイン]
昭和13年、岐阜県生まれ。法相宗大本山薬師寺管主。昭和25年十二歳で出家し、薬師寺に入山、橋本凝胤に師事する。昭和35年、龍谷大学文学部仏教学科卒業。37年、龍谷大学大学院修士課程修了。39年、名古屋大学学術調査隊員としてアフガニスタン踏査。42年、薬師寺執事長、法相宗宗務長兼務。平成10年、薬師寺副住職を経て、15年、管主に就任
白柳誠一[シラヤナギセイイチ]
昭和3年、東京都生まれ。カトリック枢機卿。世界宗教者平和会議日本委員会理事長。元・日本カトリック司教協議会会長。昭和26年、上智大学神学部哲学科卒業。29年、上智大学大学院神学科修了。35年、ローマ・ウルバノ大学教会法学科卒業。44年、協同大司教、45年、東京大司教に就任。58年より日本カトリック司教協議会会長も務めた。平成6年、日本人で四人目の枢機卿となる。8年、世界宗教者平和会議日本委員会理事長に就任
樋口美作[ヒグチミマサカ]
昭和11年、新潟県生まれ。日本ムスリム協会名誉会長。世界連邦日本宗教委員会顧問。早稲田大学イスラム科学研究所客員研究員。昭和37年、早稲田大学第一法学部卒業。昭和40年、エジプト政府留学生として、カイロ・アズハル大学に留学。昭和43年、日本航空(株)入社。在職中にエジプト、イラク、サウディアラビアにて十年余り勤務。54年、日本ムスリム協会副会長。平成2年、同会長に就任後、現職に
真田芳憲[サナダヨシアキ]
昭和12年、新潟県生まれ。中央大学法学部教授。中国政法大学比較法研究所客員教授。ローマ法、イスラーム法、比較法文化論専攻。昭和34年、中央大学法学部卒業。39年、中央大学大学院博士課程単位取得満期退学。53年、中央大学法学部長、平成2年、日本比較法研究所長、平成14年、佼成学林芳〓(じゅ)女学院情報国際専門学校長、16年、世界宗教者平和会議日本委員会平和研究所長に就任
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