内容説明
「見つからないものを探しだす」と評判を呼ぶ浅草の古物屋古翁堂の主人、伊平は昔、盗賊の頭だった。盗むのは金ではなく、道楽で集め、ろくに賞玩されていない骨董だった。そのやり方が手ぬるいと手下の「浮闇の弐助」に裏切られたのがきっかけで、足を洗うことにした。しかし金品を盗み、人殺しも厭わぬ弐助を許せなかった。そして京から逃れてきた元盗っ人、仙次郎と組み、弐助の盗んだものを盗み、元の持ち主に返す「盗み返し」の裏商いを始め、三年が過ぎた。そんな二人の前に書物を探す謎の浪人、北浦文吾があらわれて…。
著者等紹介
片岡麻紗子[カタオカマサコ]
1972年、兵庫県神戸市生まれ。関西大学文学部卒業。2001年、『浮世奇絵草紙』で講談社第9回ホワイトハート大賞を受賞(水野武流名義)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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