内容説明
北町奉行所定町廻り同心・神岡茂平。侍身分として、ようやく地に足が着きだしたが、武家のしきたり、家格や体面を疎ましく感じていた。そんな思いを払拭するべく、茂平は、むかし世話になった香具師の元締・飯岡長兵衛一家を訪ねようと出かけた。途中、両国橋から身を投げようとする娘に出逢った。百人斬りとも噂され、一廉の剣の腕を持つ茂平も、身投げを止めるよう説得するのは、初めての経験だった。結果、川へ飛び込み、溺れる娘を扶けた茂平だったが、娘はとんでもない事情を抱えていた。さらには、飯岡一家も巻き込んだ騒動へと発展してゆく…。書下ろし長篇人情時代小説。
著者等紹介
笠岡治次[カサオカハルジ]
愛知県生まれ。大学卒業後、歴史関連の編集者を続けながら、時代漫画、映像作品のシナリオ、演劇脚本などを執筆。架空戦記で作家デビューを飾り、以後の作品は、ミステリー、ホラーと幅広く書き分け、長篇時代小説『百姓侍人情剣』『見習い同心』『十手乱れ花』(小社刊)を上梓(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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蕭白
5
読み心地の良いシリーズです。新作、出ないのかなぁ。2017/03/19
M2
3
どの話も面白かったけど、捨て子の話が特に好き。脇役だけど老境に入った2人が来し方を語り合う場面がよかったわ~。2016/02/25
蕭白
2
主人公の成長ぶりがいい。どんどん続きが読みたくなります。2009/07/23
すぴか
1
第四弾。板橋宿で茂平と一瞬関わってそれが茂平にとって大きな出来事となったあの浪人。何となく気になったままだった彼がここで登場。矢崎さんイメージと少し違ってもどかしさも感じました2013/02/24