内容説明
霧雨に煙る汐見橋の上で、突然、天を仰いで子供のように泣きくずれた若い娘を助けた乾聖四郎であったが、女は過去の自分を失っていた。あやめと名づけた女の昔には、何が隠されているのか!?女の生きてきた道を辿り始めた矢先、あやめは情夫殺しの嫌疑をかけられてしまう。そして次第に明らかになってくる、あやめの背負ってきた哀しみに満ちた過去…。公儀から天下御免のお墨付きを戴く、備前宝楽流の庖丁人・聖四郎の剛刀一文字が一筋の涙を斬り払う。
著者等紹介
井川香四郎[イカワコウシロウ]
1957年愛媛生まれ。中央大学卒。現在、脚本家として活躍。また柴山隆司の筆名で書いた、時代小説「露の五郎兵衛」で小説CLUB新人賞受賞。脚本作品に『暴れん坊将軍』『八丁堀の七人』など多数
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感想・レビュー
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とし
118
おっとり聖四郎事件控「あやめ咲く」1巻。聖四郎さん、おっとりなぞしていませんね、天下御免の包丁人で剣客で人情家面白く楽しく読めるシリーズです。2016/08/01
Suzu
1
おっとり聖四郎シリーズ第4弾。牢獄の花嫁、究極の夫婦愛。まぼろしの父は親子愛。しんみりしみじみ。あやめ咲くのあやめもこれからは尼として心穏やかに生きていってほしいものだ。賄賂屋の娘ではお金は恐ろしい。いつの間に人を汚しちまうからな。。というがお金が恐ろしいのではなく、それを使う人間の浅ましさ、恐ろしさだよな結局は。どうでもいいが聖四郎、あんた全然おっとりしてませんけど。と私は感じるが。そして次巻に進む。2020/02/16
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