内容説明
一八六七年の大政奉還、翌年正月の鳥羽伏見の戦い。そして四月の江戸城明け渡しと幕末の御庭番が目の当たりにした徳川家の崩壊の様子を描く表題作「維新の御庭番」。十一代将軍家斉に遊郭・吉原潜入を命じられる「荒淫将軍」、盗賊一味を配下に“裏の御庭番”が活躍する「一大事」など、将軍の耳目として立ち働いた御庭番の連作他、平成十四年度「代表作時代小説」に選ばれた単行本未収録の「よがり泣き」などを含む痛快時代小説集。
著者等紹介
小松重男[コマツシゲオ]
1931年、新潟市生まれ。鎌倉アカデミア演劇科卒。松竹大船撮影所、前進座文芸演出部、新協劇団演出部を経て、1977年「年季奉公」で第51回オール読物新人賞を受賞、作家活動に入る
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