内容説明
「小泉純也‐純一郎‐進次郎」「鳩山一郎‐威一郎‐由紀夫・邦夫」―世に言う「世襲政治家」は枚挙に暇がない。つまり小選挙区という「平成の三〇〇藩」は、世襲藩主の世代交代で成り立っているのが日本の愚かな現状。本書はこれら藩主たちの家系や“お家の事情”を完全網羅で解説。政治家という「家業」の実態をあぶりだす。
目次
序章 総理候補の条件は、代議士の子どもで親が早死にすること
第1章 与野党を代表する鳩山・安倍二大王朝
第2章 世襲で三代以上も続く現代の封建領主
第3章 世襲をしなかった政治家一家・忘れたころに再登場する二世たち
第4章 「女性」と「女婿」と「孫」をめぐる狂想曲
第5章 47都道府県世襲代議士事情(1)北海道・東北・関東
第6章 47都道府県世襲代議士事情(2)中部・近畿
第7章 47都道府県世襲代議士事情(3)中国・四国・九州・沖縄
第8章 直接地盤を継承する日本の世襲は、政治の私物化
著者等紹介
八幡和郎[ヤワタカズオ]
1951年、滋賀県大津市生まれ。東京大学法学部卒業ののち通商産業省入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。通商産業省大臣官房情報管理課長などを務めたあと退職し、徳島文理大学教授など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプリント
5
世襲議員がこれでもかと掲載されています。この本によると福井県だけ世襲議員がいないとか。親の背中を子供が目指す。とか親の夢を子供が引き継ぐという点で世襲を否定するわけではありませんが、後援会や地元に担がれるままのお神輿議員は勘弁ですね。2014/06/15
きいち
3
大名や戦国武将、歴代首相、県知事など、個別個別に歯切れのいい講評をしてきた八幡の政治家版。世襲で切ったところはさすが。ネタとして読むと分かりやすくて面白いのだが、これが自分たちの社会の今の話だと思うと暗澹たる気持ちにさせられる。実は東京出身の議員が一番多い(選挙区は地方でも生まれも高校も東京な人が多いから)というのは、なるほど!と思う。なんでみんなそんな二代目に投票しちまうのか、その心根の「消費者根性」に気づかされる。自分ももっと当事者にならねば。2011/12/28
よし
2
確かに世襲政治家だらけだ、と思えるほど、名前の羅列にうんざりする。これを見ると、結果はともかく、松下政経塾というのは大きな壁に風穴をあける壮大な計画だったのだなぁと思う。2013/12/11