内容説明
ＥＵが民族国家の枠を越えて統合を目指している一方で、ソ連崩壊後のロシア中央アジア地域やアフリカなど、民族国家としての独立に向けた紛争が絶えない。歴史プロセスのタイムラグが生んだ皮肉な現象である。世界規模の巨大企業は、このタイムラグにビジネスチャンスを見出す。利益の追求を行動原理とする企業は、莫大な利益が見込めるとなれば、紛争当事者への巨額投資を決断する。相手側の正邪に拘わらずに…。本書は、油田開発の利権獲得のために、ウイグル民族に巨額融資し、独立戦争の導火線に火をつける巨大私企業の怖さ、人間の死をも平静冷酷に見据える姿をリアルに描く迫真の国際企業ノベルである。
感想・レビュー
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おふねやぎっちらこ
1
経済学的な戦争。いかに安い武力で相手に勝つか。2000/07/15
