内容説明
万葉の時代から東西の人々の交通の要衝であった「碓氷峠」。開国後、政府により国内の鉄道建設が進んでいくなか、東海道につづき、中山道経由の鉄道も建設がすすめられた。そこに立ちはだかったのが最大勾配66・7パーミルの「碓氷峠」だ。この峠を鉄道で越えるために導入されたのが「アプト式」だった。急勾配に加えて26カ所もの隧道(トンネル)では煤煙に包まれ運転は命がけであった。隧道番や保線区員の奮闘に支えられ、日本初の第3軌条採用、幹線電化と進化した碓氷線。昭和38年に粘着運転方式の新線への切り換えを経て、長野新幹線開通によって廃止されるまで、幾多の艱難辛苦を乗り越えてきた碓氷線104年間の歴史をつづる。
目次
第1章 碓氷峠の兵どもの足跡
第2章 碓氷峠往来
第3章 国営鉄道の敷設と碓氷馬車鉄道
第4章 碓氷線建設と営業運転
第5章 わが国初の碓氷線電化
第6章 アプト式鉄道の終焉
著者等紹介
清水昇[シミズノボル]
1944年、群馬県生まれ。歴史作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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