内容説明
台湾を南北に貫く縦貫鉄道、そして地方の支線や産業鉄道。台湾の鉄道網はその大半が、明治28年(1895)より始まる日本統治時代に本格的に整備されたものだ。コロニアル風の雰囲気をまとったターミナル建築や昔ながらの木造駅舎などは、今も人々によって手厚く守られている。本書では、日本統治時代に台湾の鉄道建設を担った日本人技師たちの挑戦と今日に至る「台湾鉄路」の歴史をたどる。
目次
第1章 台湾鉄路の歴史―縦貫鉄道(領台以前の台湾鉄路;上海近郊を走った鉄道の顛末 ほか)
第2章 地方線区の歩み(淡水線;宜蘭線 ほか)
第3章 私設鉄道(製糖鉄道;台車軌道 ほか)
第4章 台湾鉄路こぼれ話(日本最古の蒸気機関車―9号機関車の話;台湾に生き続けるC12 ほか)
第5章 台湾周遊唱歌(台湾で歌われていた幻の『鉄道唱歌』)
著者等紹介
片倉佳史[カタクラヨシフミ]
1969年生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、台湾と関わる。台湾に残る日本統治時代の遺構を探し歩き、地理や歴史、原住民族文化、グルメなどのジャンルで執筆と撮影を続ける。ウェブサイト台湾特捜百貨店を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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へくとぱすかる
49
台湾の人々は親日的と言われるが、植民地化に対して当初は抗日ゲリラが出没していたことや、鉄道への反対運動があったことも述べられている。これは当然であるが、初期を除いて、日本の影響を無視しての台湾の鉄道史は考えられない。50年という歳月はそれほどに長いのである。日本の支配を脱して数十年、ついに島を一周する路線を完成させたが、これはぜひ一度乗ってみたい。2019/02/04
kukikeikou
1
砂糖、軽便鉄道、旅客転用2015/11/22
のとや書架
1
台湾鉄道史の入門書。学術書ではないから非常に楽に読める。惜しくらむは、多大な資料を読者に対して今一度適切に紹介して頂きたい点。氏の他の著作に期待か。2012/04/08
toshokan-no-hito
1
台湾鉃道史を知りたい人には格好の入門書。入門書どころかかなり深く書かれています。列車に乗りに台湾へ行く私にとって、とても面白く有益な本でした。さすが片倉さんです。彰化の扇形車庫にもう一度行きたい!2010/03/05
あっちゃんのパパ
0
評価=4:日本人が台湾鉄路の建設に大きく関わったことがよく分かった。鉄道遺産を訪ねてみたい。2021/02/24
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