内容説明
フーコー、ラカン、バルト…、80年代ヨーロッパ思想界を一連の「死」が席巻する。死の勝利ともいうべきこれらの陰鬱な事件のなかで、マルクス主義の輝ける星であったアルチュセールによる妻の殺害は、最も極端な破滅の形を示すものだった…。それは現代思想の中核に開いた一つの穴、モデルニテ(現代性)の終焉だったのか。
目次
第1章 気違いの主観性
第2章 自伝と出来事
第3章 記憶の修辞学―カーニヴァルの帝国
第4章 意味作用とステレオタイプ
第5章 知と欺瞞
第6章 人間
第7章 外部と内部
第8章 エレーヌ
第9章 裁判
著者等紹介
マルティ,エリック[Marty,´Eric]
1955年生まれ。パリ第7大学フランス文学・現代文学部教授。文学・哲学に関する批評および理論的研究論文、小説作品や詩作品など多数発表。ロラン・バルト全集の編集・出版に携わる。『日々のエクリチュール』(1985年)で「批評大賞」を受賞。主要著書に『アンドレ・ジード』(1987年)、『ルネ・シャール』(1990年)などがある
椎名亮輔[シイナリョウスケ]
1960年生まれ。東京大学総合文化研究科比較文学比較文化博士課程修了。パリ第8大学音楽学部にてダニエル・シャルルに師事。彼の指導のもとで哲学博士号取得。東京大学助手、パリ第3大学講師、リール第3大学講師をへて、現在は同志社女子大学助教授。主要訳書に、マイケル・ナイマン『実験音楽』(水声社)、ドメル=ディエニー『演奏家のための和声分析と演奏解釈』(シンフォニア)などがある
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