出版社内容情報
ヴィクトリア朝に生きて、独得のリズムと詩法で時代を先取りする詩作品を残し、現代英詩の一大源泉となったホプキンズの全貌を明らかにする。
内容説明
ホプキンズといえば難しいという先入観があるためか、わが国においては彼の詩に興味を持つ人は比較的少ないようである。これはキリスト教的風土を持たない国にあっては、ある程度自然の成り行きであるのかもしれないが、ホプキンズが今世紀後半になってはじめてメジャー・ポエトとみなされ、欧米の詩壇に大きな影響を与えるようになったのは、そのキリスト教的信仰によってというよりは、その詩の持つ純粋な近代性のためだということを忘れてはならない。本書は、わが国におけるホプキンズ研究の進展を象徴するものである。
目次
ホプキンズの世界
ホプキンズの哲学―パルメニデスからヘラクレイトスへ
ホプキンズの詩の明暗
ホプキンズの美的直観
ホプキンズの詩における鳥のイメージ
「ドイッチュランド号の難破」
「空かける鷹」におけるインスケイプ
ホプキンズ晩年のソネットにおける詩的成熟の行方
ホプキンズの『日誌』と詩
ホプキンズの詩のことば
ホプキンズにおける音声の意義
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- 和書
- 森田理論応用 〈2〉