内容説明
モーム、オーウェル、グリーン、トインビー、ハクスリー、ラッセルなど、珠玉の英国文芸作品を素材にした、至高の英語参考書。
目次
第1編 総論(問題点は?;基礎的知識はしっかりと;内容の理解―論理の筋;内容の理解―柔らかな頭を;簡潔な表現、‘Humorousな言廻し’)
第2編 演習(CLARENCE S.DAY;ARNOLD JOSEPH TOYNBEE;SOMERSET MAUGHAM;GEORGE ORWELL;JULIAN HUXLEY ほか)
第3編 作品研究(“DOODLES IN THE DICTIONARY”)
著者等紹介
朱牟田夏雄[シュムタナツオ]
1906‐1987。英文学者。1930年東京大学英文科卒業。東亜同文書院、神戸商大予科、第一高等学校、東京大学、中央大学各教授を歴任。東京大学名誉教授。18世紀英国文学を中心に精力的に翻訳を行い、ロレンス・スターン『紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見』で読売文学賞(1967年)、ジョージ・メレディス『エゴイスト』で日本翻訳文化賞(1978年)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
105
なつかしい英語の本がハードカバーそのままで復刊されました。むかしは文建書房でしたが今回は研究社からの出版です。大学受験英語のバイブルでこの本と佐々木高政先生の「和文英訳の修行」とZ会の通信添削だけで十分でした。この本では英国の作家の作品を中心に比較的長い文章を例題として収められています。最近はマスコミの文章などが多くなっているようですがこのような文章に親しむことも必要だと思います。2020/01/18
しゃん
19
一日に数頁ずつ読んでいたので、読了までかなりの時間が掛かってしまった。読了してみて、突き抜けた英文解釈の参考書と思った。伊藤和夫先生の『英文解釈教室』世代の私であるが、当時の大学受験生がこれを読んでいたとなると、レベルの差を感じざるを得なかった。本書では、モーム、ジョージ・オーウェル、ラッセル、ハクスリー、E.H.カー、アインシュタイン、ディケンズ、エリオット、ヴァージニア・ウルフ等々の英文が掲載。含蓄のある文章が数多掲載され、それを英語で読むことの面白さを実感できた。帯のとおり、「至高の英語参考書」。2020/11/08
zunzun
2
今となっては文字が拡大されたが、自分が読んだときは英文やその説明文が米粒のように小さく、読みにくかった。 著者は朱牟田夏雄、岩波文庫において、「英語が超むずかしい!」といわれる『トリストラム・シャンディ』を訳した人物。それを漱石は英語で読んでたわけで凄い。モーム、グリーン、オーウェル、トインビー、ハクスリー、ラッセルなどの有名な小説家の文章がならべられており、胸をときめかせたものである。ただ、私が一番驚いたのはショーペンハウアーの文章が載っていたことで、「お久しぶりです」といいたくなった。2024/10/21