出版社内容情報
生成文法理論の誕生から半世紀近い今、その理論的発展の頂上に達したかの感のある一方、認知言語学を始めとする他の言語理論への関心もますます強まっている。21世紀を迎えるにあたっての日本の英語学・言語学研究の集大成であるとともに、今後進むべき理論研究の基盤を目指す英語学シリーズの第一弾の本書は、いずれの分野であれ、これから英語学・言語学研究へ進む人への「ことばの国」への道案内である。
"序章
ことばの偉大さ/ことばの仕組み/ことばの獲得/言語使用の創造的側面/本書の構成
第1部 音声と語の仕組み
はじめに/英語の音声体系と音韻体系/英語の音節構造
1 英語らしさの仕組み
英語らしさと分節音 []/英語らしさと分節音 [h]/英語らしさとあいまい母音 []/英語らしさと子音結合/英語らしさと音節構造/英語が日本人に難しいのは/最小対立
2 アクセントとリズムの仕組み
アクセントの類型論/英語の強勢/英語の強勢と日本語のアクセント/複合語の強勢/英語のリズムの仕組み
3 音調とイントネーション
英語のイントネーション/イントネーションと意味/声調と高低アクセント/意味と関わらないイントネーション
4 語形成の仕組み
レキシコンの情報/語形成のシステム/複合語のシステム/動詞由来の複合語/複合語の語順を決定する原理
5 音声と語のインターフェイスの仕組み
音声象徴/文法の仕組みとインターフェイス/音声と意味のインターフェイス6 おわりに
第2部 文の仕組み
1 ことばの特徴
2 句の構造
動詞句/形容詞句、名詞句、前置詞句/Xによる一般化/項構造
3 文の構造
述部の構造/補文
4 主語と目的語
主語の源/VP重囲/主語の繰り詞句の解釈)/特定性と述語の性質
6 おわりに
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内容説明
本書はことばの研究のさまざまな分野の概観がバランスよく得られるようになっており、従来の類書とは趣を異にしている。理論のテクニカルな細部にとらわれたり深入りすることなく、理論の基本的な考え方が自然に身につくよう配慮されている。
目次
第1部 音声と語の仕組み
第2部 文の仕組み
第3部 意味の仕組み
第4部 ことばと認知の仕組み
結論 言語研究の展望