内容説明
聴取の解釈学から聴取の詩学へ。偶然性を導入し「聴く立場」がつくる意味を追求したケージを中心に、フルクサス、ミニマル・ミュージックetc、現代芸術の展開を探る。
目次
序 J・ケージから
第1章 聴取の詩学の特性
第2章 J・ケージの初期音楽
第3章 J・ケージの偶然性の音楽と聴取の詩学
第4章 フルクサスとその周辺
第5章 ミニマル・ミュージック
第6章 M・フェルドマン―表面の音楽
第7章 J・ケージへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kthyk
12
詩学であるということはそのメカニズムが受動的ということではなく、聴くことが創造的である、ということ。一般に音楽とは作られた音響。我々は響きをその背後にある作曲家や演奏者、あるいはその思想を結びつけながら聞く。作られたものでなければ、音響は自然のもの、あるいは騒音と言うこと。しかし、「詩学」であるということはそのメカニズムが聴取者にとって、受動的なものではなく、創造的であることを示す。聴くことによって、芸術生産が行われるということだ。「開かれた作品」として言われている何かを理解する試みではないところが詩学。2024/08/18
Tkc Knk
0
【☆☆☆☆☆】【1991年】 ケージについて知りたければ本書を、そしてケージについて知った後にも本書を。
-
- 電子書籍
- ワールドサッカーキング2014年 11…
-
- 電子書籍
- ときめきトゥナイト カラー版 第1部 …