出版社内容情報
儒家に対抗し,「非戦」を説き「兼愛」を説き,力行してやまなかった墨家の思想こそ,人間の危機が叫ばれる現在,現代人のふりかえるべき原点である。
【目次】
1 非戦論
2 墨子の伝とその書
3 愛と理の倫理
4 天と神の信仰
5 宿命論の否定
6 実利主義
7 賢人政治の主張
8 義とその実践
9 論理学的思惟
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
CCC
8
こうして他人の視点から墨子を見ると、なんだかイメージが変わるなあというのがまず浮かんだ。自分が墨子を読んだ時には宗教的な部分と具体的方法論の部分が引っかかっていたが、この本では宗教的な部分は思想に焦点があたっており、自分が感じた宗教的厳しさの匂いはしなかった。方法論の部分については記述があるかないかぐらいの感触。そこは核じゃないということなのだろう。思想としての墨子に焦点を当てるとこうなるのだろうか。思想の解説としては儒教との比較や論理構造の説明などをやっていて、しっかりとした内容。2022/01/19
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