内容説明
日本人は外国人をどう思っているのか。外国人地方参政権や多文化共生など、グローバル化で生じたあらたな政治的争点に対する現代日本の世論を、詳細なデータ分析で解き明かす一冊。
目次
グローバル化する日本における外国人と政治
第1部 対外国人意識の解明(ナショナリズム―その多元性と多様性;移民―外国人増加に誰がメリットを感じ、誰がデメリットを感じるのか?;共生社会―「自立型共生」の理想と困難;シティズンシップ―誰が、なぜ外国人への権利付与に反対するのか?)
第2部 政治意識と対外国人意識の関連(ネオリベラリズム―その多元性と対立軸の交錯;政党支持―民主党政権誕生時の政党支持の構造;政権交代―二大政党間を揺れ動く層の特徴とは何か?;ポピュリズム―石原・橋下知事を支持する人々の特徴とは何か?)
「外国人」と「内国人」―新たな「国民」の構築
著者等紹介
田辺俊介[タナベシュンスケ]
1976年生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学/博士(社会学)。現在、東京大学社会科学研究所准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sossii
1
なかなか面白い、オリジナリティのある研究だと思う。2012/05/16
木村マヤ(モクソン)
0
自分の興味も相まって、ここ最近読んだ本の中ではトップレベルに興味深かった書籍。抽象的な議論や印象論になりやすい日本の「ナショナリズム」の議論をデータを用い定量的に分析を行った書籍。日本のナショナリズムを構成している要素は何なのか、どのような要因が大きいのか。どういった傾向の人が政治に対して影響を与えてるのか?といった日本人の政治や国意識をわかりやすい文章でしかも学問的に紐解いていくのは本当に素晴らしかった。こういった日本の「ナショナリズム」関連の本を読んで自分の中で咀嚼していきたい2016/10/29
kozawa
0
分析したデータを自力で解析してないのでアレだけど、この調査はかなりまともな部類では?ゼロ年代の自民支持層・民主支持層らの政治意識相関等の分析も、そこらに転がってる推論を読むよりよっぽどしっかりしている。2011/03/24
抹茶ケーキ
0
外国人に対する日本人の意識についての計量分析を集めた論集。全体的な話として、「日本人」という絶対的な集団などは存在しないので、「日本人」にも多様性があり変動しうることを認識することがネオリベや排外主義へのカウンターになるって話があった。たぶんこの方向性しかないんだと思うけど、かなり難しい話だろうなと思う。2019/08/02
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