出版社内容情報
『日本社会事業の歴史』姉妹編として,古代社会慈善思想から現代の慈善思想までを著者ならではの蘊蓄に基礎づけられ,分り易く,将来の展望を切り抜く「転轍手」とする。
内容説明
日本の社会福祉思想は、思想としてまだ未熟であり、またその体系化もいわば形成途上にある。政治思想、経済思想、人文思想その他の成果を借りねばならないが、本書は「社会福祉」の思想に焦点をおいている。したがって、経済思想等々から接近した社会福祉思想の研究も多いが、本書は、理論的に不備があっても、社会福祉に主体を置いた著述の積もりである。
目次
1章 社会福祉思想(史)の方法と課題
2章 古代の救済・福祉思想
3章 中世鎌倉仏教の福祉思想
4章 中世における「古代仏教」の慈善・救済思想
5章 近世儒教の慈恵・救済思想
6章 幕藩体制動揺・崩壊期の経世的救済思想
7章 明治維新と慈善・救済思想
8章 近代国家の成立と慈善・救済思想
9章 産業革命期と社会改良、慈善事業思想の成立
10章 帝国主義形成期と地方改良、救済事業思想
11章 社会事業思想の成立と限界
12章 戦時厚生事業思想
13章 戦後社会事業の思想
14章 高度成長・減速経済社会と社会福祉思想
15章 20世紀終末期の社会福祉思想