出版社内容情報
どのような人々が高いリスク意識をもち、それはなぜなのか。社会調査データの分析によって現代日本社会のリスク意識の姿を描き出す。
2000年代の治安悪化認知の高まり、福島第一原発事故後の脱原発世論、新型コロナの感染不安といった、様々な種類のリスクに対する人々の意識は、社会階層・ジェンダー・家族形態などの社会的要因によって、なぜどのように異なるのか。ベックのリスク社会論の課題を乗り越え、日本社会におけるリスク意識の計量社会学の端緒を開く。
内容説明
どのような人々が高いリスク意識をもち、それはなぜなのか。2000年代の治安悪化認知の高まり、福島第一原発事故後の脱原発世論、新型コロナの感染不安―様々な種類のリスクに向けられる人々の意識は、社会階層・ジェンダー・家族形態などの社会的要因によって、どのように異なるのか。U・ベックのリスク社会論の課題を乗り越え、全国調査データの分析をつうじて現代日本社会のリスク意識の姿を描き出す。
目次
序章 計量社会学によるリスク意識の探究
第1章 犯罪リスク認知の社会的規定構造―日米比較分析からみる日本の特殊性
第2章 犯罪リスク意識の時点間比較分析―2000年代における加熱と沈静化
第3章 メディア接触と犯罪不安―「全国ニュース」と「重要な他者への犯罪不安」の結びつき
第4章 失業リスク認知の規定構造―客観的・主観的リスクの比較分析
第5章 脱原発志向とジェンダー・年齢・社会階層―価値観による媒介モデルの検討
第6章 新型コロナウイルス感染症に関する意識の規定構造―属性・政治的態度・価値観の効果の検討
第7章 環境保護の支持と環境リスク認知の国際比較分析―2つの環境への関心の異なる規定構造
終章 現代日本社会におけるリスク意識
著者等紹介
阪口祐介[サカグチユウスケ]
1981年大阪生まれ。現在、関西大学総合情報学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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