出版社内容情報
戦前日本のメディアにおける核に関する言説と表象を検討し、日本人の核に対する意識をその源流から辿り直す。科学技術による日本帝国の覇権、科学技術の進歩がもたらすはずの明るい未来像=「原子力ユートピア」はどのように形成され、そして戦後「原子力の平和利用による復興」に引き継がれていったか。膨大な資料から描き出す。
内容説明
科学技術による帝国日本の覇権、科学の進歩がもたらすはずの明るく豊かな未来=「原子力ユートピア」。日本人は、核をどのように受け入れ、どんな未来を夢見て、そしてその受容と期待はどのように戦後に引き継がれたか。戦前日本のメディアにおける核に関する言説と表象を検討し、日本人の核に対する意識をその源流から辿り直す。
目次
核の誘い
1 放射能の探求と放射能文化の創生(放射能と科学者、メディア;放射能を愉しむ:大正期のラジウムブーム;帝国の原子爆弾とカタストロフィーをめぐる想像力)
2 原子核の破壊と原子力ユートピアの出現(新しい錬金術:元素変換の夢を実現する;秘匿される科学:核分裂発見から原爆研究まで;戦時下のファンタジー:決戦兵器の待望;原子爆弾の出現)
核の神話を解体する
著者等紹介
中尾麻伊香[ナカオマイカ]
2015年東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻(科学史科学哲学)修了、博士(学術)。現在、立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員マックス・プランク研究所ポストドクトラルフェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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