国際文化交流の政治経済学

国際文化交流の政治経済学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 295p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326601233
  • NDC分類 319
  • Cコード C3036

出版社内容情報

冷戦後、「文化の時代」の到来がいわれている。冷戦期には米ソ二極体制下のイデオロギー対立によって覆い隠されていた文化の違いの問題が、民族紛争、宗教対立、言語問題、文化摩擦などの形で噴出してきた。本書が取り上げる「国際文化交流」はこのような場面で登場してきたのである。国際文化交流とは何なのか。国際文化交流をなぜ行うのか。ドイツ、フランスの事例をもとに戦前から現代までの日本の国際交流のあり方を論じ、この基本的な問いに答えようとするのが本書の試みである。

内容説明

国際文化交流とは何なのか。なぜ国際文化交流を行うのか。国際文化交流の学問的な研究は、このような基本的な問いを発し、繰り返し問う企てである。国際文化交流と国家の関係は如何なるものか、国家以外の主体は国際文化交流とどのような関係にあるか、どのような政治的計算や経済的効果が国際文化交流を取り巻くか。本書は、若い研究者たちがこのような問いに取り組んで生み出した、最初の本格的な国際文化交流研究の書である。

目次

1 国際文化交流における文化と国家(国際関係の変化のなかの国際文化交流;文化交流政策の中の文化と国家―戦後ドイツの論争;国際文化交流と「国民文化」の表象―戦後フランスの国際美術政策とパリ・ビエンナーレ)
2 国際文化交流の政治と経済―日本のケース(文化の実像と虚像―万国博覧会に見る日本紹介の歴史;財政問題からみた国際文化交流―戦前期国際文化振興会を中心に;日本外交にとっての文化―エリザベス女王訪日を例として;トウキョウ・ディズニーランドにみるアメリカ文化の受容)
3 国際文化交流の現象と活動(韓国の文化交流政策と日韓関係;文明の衝突か、文化の摩擦か?―ハンチントン論文批判;ヒトの国際移動と国際交流―現象と活動)