出版社内容情報
企業環境の変化に柔軟に対応できる組織の原動力は、社員一人ひとりの活力にある。市場競争の激しい時代であるからこそ、ワーク・ライフ・バランス支援によって、社員の職業能力や仕事への意欲を引き出すことが企業の生き残りに不可欠である。支援策の具体的効果を人材マネジメントの視点から独自のデータを用いて実証的に解明する。
[関連書] 佐藤博樹編『成長と人材』、武石恵美子著『雇用システムと女性のキャリア』(勁草書房刊)
はじめに:人を活かす企業への処方箋………………………佐藤博樹・武石恵美子
序 章 企業から見たワーク・ライフ・バランス…………佐藤博樹・武石恵美子
1 企業組織とワーク・ライフ・バランス
2 企業にとってのワーク・ライフ・バランスの意義
3 これまでの研究
4 研究の枠組み、仮説、調査の概要
5 各章の概要
第1章 企業の人材戦略としてのワーク・ライフ・バランス支援:
両立支援と均等促進の同時推進を………………………………佐藤博樹
1 両立支援策と均等施策は車の両輪
2 両立支援策・均等施策と女性の就業実態
3 両立支援策と均等施策からみた企業類型
4 企業類型と企業の人材活用戦略
5 両立支援と均等施策の同時推進を
第2章 制度導入企業の要因分析………………………………………松原光代
1 定着が進む両立支援策
2 企業が両立支援に取り組むのはなぜか
3 両立支援に積極的な企業の特徴
4 両立支援に取り組む企業の課題
第3章 採用パフォーマンスへの影響…………………………………武石恵美子
1 人材確保が重要な経営課題に
2 両立支援策と採用パフォーマンス
3 女性の雇用への影響
4 人材確保の条件整備としての両立支援
第4章 女性大卒正社員の定着への影響………………………………松繁寿和
1 定着への着目の重要性
2 施策効果の測定は不十分
3 定着への影響分析
4 残された課題
第5章 従業員のモチベーションへの影響……………………………天野馨南子
1 モチベーションの2つの側面
2 人事戦略とモチベーション
3 両立支援策とモチベーション
4 男女均等・女性活躍策とモチベーション
5 人事戦略と両立支援策、均等・女性活躍施策の最適な組み合わせは?
6 人材活用戦略としての両立支援策の重要性
第6章 均等度とファミフレ度の関係からみた企業業績…………………脇坂 明
1 女性活用に関する経営戦略
2 均等度・ファミフレ度の特徴
3 企業の4つのタイプ別にみた女性活用、企業業績
4 労働組合の効果
5 経営戦略としての可能性
補論 均等指標、ファミフレ指標作成の課題について
第7章 企業業績への影響……………………………………阿部正浩・黒澤昌子
1 企業業績への影響のメカニズム
2 企業業績と両立支援策の内容
3 制度が先か、利益が先か
4 両立支援制度と企業業績の関係
5 両立支援を業績に結びつけるために
補論 企業業績への影響分析の考え方
第8章 株式投資収益への影響……………………………………………川北英隆
1 投資家と企業経営
2 企業の社会的責任と株式投資の関係
3 ワーク・ライフ・バランス支援策と株式投資収益率の関連分析
4 CSRに関する企業データの拡充の必要性
資料:調査概要と指標について
調査票
参考文献
あとがき………………………………………………………………佐藤博樹・武石恵美子
索 引
内容説明
ワーク・ライフ・バランス支援は、社員の福祉向上のために実施するのではない。組織の活性化や業績の向上を通じて企業の競争力を高める人材活用策である。
目次
序章 企業から見たワーク・ライフ・バランス
第1章 企業の人材戦略としてのワーク・ライフ・バランス支援―両立支援と均等促進の同時推進を
第2章 制度導入企業の要因分析
第3章 採用パフォーマンスへの影響
第4章 女性大卒正社員の定着への影響
第5章 従業員のモチベーションへの影響
第6章 均等度とファミフレ度の関係からみた企業業績
第7章 企業業績への影響
第8章 株式投資収益への影響
資料 調査概要と指標について
著者等紹介
佐藤博樹[サトウヒロキ]
東京大学社会科学研究所教授。1953年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。法政大学経営学部教授等を経て1996年より現職。専門は人的資源管理
武石恵美子[タケイシエミコ]
法政大学キャリアデザイン学部教授。1960年生まれ。お茶の水女子大学人間文化研究科博士課程修了。博士(社会科学)。労働省、ニッセイ基礎研究所、東京大学社会科学研究所助教授等を経て、2007年より現職。専門は人的資源管理、女性労働論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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D.Tsukamoto