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リスク、環境および経済

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  • サイズ A5判/ページ数 234p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326502455
  • NDC分類 519
  • Cコード C3033

出版社内容情報

「リスク」「環境」そして「経済」をキーワードに、グローバル化が進むなかリスクのもと環境と共存し生きていく日本社会を考える。

 20世紀の世界は、科学技術や生産力の発達により経済性や効率性が極端に推し進められた。その結果、テロ事件のような「人災リスク」、地球温暖化のような「天災リスク」といった代償を支払わされている。地球の資源やエネルギーは有限である。これからの人間は欲望をほどほどに抑え、賢明に謙虚に行動しなければならない。

関連書:R.ノーガード『裏切られた発展』(小社刊)

第1部 リスクとグローバル環境

第1章 日本が危ない──リスク観の変化
1. 日本はとにかく元気がない
2. リスク観の変化──時代と風土
3. 21世紀における日本の進路

第2章 環境か経済か──リスクの下での意思決定
1. リスクと不確実性の時代
2. 幾つかの例を考える
3. 「足るを知る」人間をめざして

第3章 リスク分析事始──健康・安全・環境リスクへ対応する戦略思考
1. リスク社会の到来
2. 新しいタイプの環境・技術リスク
3. 「リスク」に対応するとは
4. リスク分析(評価と管理)の枠組み
5. リスクの性格に基づく対応戦略

第4章 グローバル・リスク管理と予防原則──リスク分析の観点から
1. 地球生態系の維持への不安
2. 予防原則とは
3. 予防原則を構成する中核的な思考
4. リスク分析と予防原則の関係
5. 不確実性と利害対立の大きい課題にどう対処するのか
6. リスク社会への社会的基盤の整備

第5章 中国の環境保全──経済成長とのジレンマ
1. ジレンマの提起
2. 従来の考え方
3. 新しい定式化
4. 検証と政策分析
5. ジレンマを乗り越えて

第2部 貿易と越境汚染

第6章 越境汚染問題の経済学──国際的合意形成は可能か
1. はじめに
2. 環境問題における越境汚染の位置付け
3. 越境汚染のタイプと分類
4. 越境汚染と国際的・地球レベルの外部性
5. 国際的合意形成の条件
6. 越境汚染とゲーム理論

第7章 越境汚染と国際貿易──工業品と農業品の生産と需要
1. はじめに
2. モデル
3. 2国間貿易
4. おわりに

第8章 ゲーム理論からのアプローチ──戦略的に考える
1. はじめに
2. 共有地の悲劇
3. 交渉ゲーム
4. イシュー・リンケージと地球環境問題

第9章 越境的環境汚染への動学ゲーム論的アプローチ
   ──国際的ならびに時間的な相互依存関係
1. はじめに
2. 国際的な相互依存性
3. 時間的な相互依存性
4. 開ループナッシュ解とマルコフ完全解
5. マルコフ完全ナッシュ解の導入法
6. おわりに

第3部 経済学の展開とわれわれの未来

第10章 考古経済学事始──イースター島文明の栄枯盛衰プロセス
1. 持続的成長は可能か
2. イースター島の歴史
3. 経済モデル
4. 数値シミュレーション
5. ここからどこへ

第11章 環境経済学とは何か──ピグー税と排出権取引
1. 環境問題と経済学
2. 環境政策を考える
3. 持続的発展について

第12章 環境保全と経済発展──両立は果たして可能か
1. はじめに
2. 持続可能な発展のためのシナリオ
3. シナリオの実証分析
4. おわりに

第13章 新しい世紀には新しい経済学を──「足るを知る」ということ
1. 司馬遼太郎の世界──はじめに
2. 経済学の東西冷戦
3. 「経済人」から「生活者」へ

索引

内容説明

「リスク」「環境」そして「経済」をキーワードに、グローバル化が進むなかリスクのもと環境と共存し生きていく日本社会を考える。

目次

第1部 リスクとグローバル環境(日本が危ない―リスク観の変化;環境か経済か―リスクの下での意思決定;リスク分析事始―健康・安全・環境リスクへ対応する戦略思考 ほか)
第2部 貿易と越境汚染(越境汚染問題の経済学―国際的合意形成は可能か;越境汚染と国際貿易―工業品と農業品の生産と需要;ゲーム理論からのアプローチ―戦略的に考える ほか)
第3部 経済学の展開とわれわれの未来(考古経済学事始―イースター島文明の栄枯盛衰プロセス;環境経済学とは何か―ピグー税と排出権取引;環境保全と経済発展―両立は果たして可能か ほか)

著者等紹介

池田三郎[イケダサブロウ]
1940年、大阪府に生まれる。京都大学大学院工学研究科修了(工学博士)。現在、筑波大学社会工学系教授

酒井泰弘[サカイヤスヒロ]
1940年、大阪市に生まれる。ロチェスター大学大学院経済学研究科修了(経済学博士)。現在、滋賀大学経済学部教授、筑波大学名誉教授、日本学術会議会員

多和田真[タワダマコト]
1948年、愛知県に生まれる。ニュー・サウス・ウェールズ大学大学院経済学研究科修了(Ph.D.)。現在、名古屋大学大学院経済学研究科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。