出版社内容情報
本書が扱う「情報の経済学」は1960年代後半に不完備情報ゲームを開発したノーベル経済学賞受賞者ハルサーニの先駆的研究に端を発し、ゲーム理論の発展と経済学の進歩のなかで新しい経済学の一分野として確立したものである。
本書は、ゲーム、情報、寡占の三位一体の経済研究を行うものであるが、とくに、寡占市場において不完備情報や非対対称情報が引き起こす各種の興味深い経済現象に注目し、寡占に関する各種の経済分析を試みる。情報の概念が経済にとっていかに重要なファクターの一つかを再認識させるものである
内容説明
非対称情報・不完備情報が寡占市場において引き起こす各種の興味深い経済現象に注目。情報概念が経済分析の重要ファクターの一つであることを再認識させる。―ゲーム、情報、寡占の三位一体の経済分析。
目次
ゲーム、情報、寡占の経済分析:本書の概要
ゲーム理論の基礎
ゲーム理論と寡占
均衡概念の精緻化の研究
不完備情報と均衡概念の研究
不完備情報下のクールノー複占市場の分析
不完備情報下のシュタッケルベルク複占市場の分析
不完備情報下の独占と参入の分析
不完備情報下の複占と合併の分析
情報・寡占・厚生の基礎理論(企業数2のケース;企業数nのケース)
本書の課題および展望