内容説明
錯綜するCSR論の分野に、ハイエク法哲学、経済哲学の視点から新たな理論的地平を切り拓く野心作。
目次
第1章 問題意識(競争という視点から見た企業の社会的責任;組織という視点から見た企業の社会的責任 ほか)
第2章 暗黙知としてのルール:ハイエク社会哲学におけるルールの知識論(まえおき:思想展開における力点の変遷;ハイエクのルール論 ほか)
第3章 「開かれた社会」における企業の責任について考える(利他的ルール形成とその合理性について;フリードマン主義とハイエク主義 ほか)
第4章 企業の社会的責任論の批判的検討(企業の社会的責任をめぐる企業とそれ以外;「企業はだれのものか」論争について ほか)
著者等紹介
楠茂樹[クスノキシゲキ]
1971年生まれ。京都大学大学院博士後期課程満期退学。上智大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うえ
7
漠然とした正義感覚を法的強制にすると、ハイエクのいう、法の支配の要請を満たさないルール設定になる「労働者解雇禁止の対象が「すべての労働者」に広げられる場合、貧困対策団体への寄付の義務が無制限になる場合…それはやがてカタクラシーそれ自体を機能不全に陥らせることとなるだろう。民主主義という政治体制がそのような危険を回避するように機能する保証は、どこにもない。マスメディアの存在は、カタクラシー外部の正義感覚をカタクラシー内部に持ち込もうとする傾向がある。ひとびとが従っているミクロルールとマクロルールを混同する」2020/07/26
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