出版社内容情報
登場する女はすべて娼婦あがりの女優、それに球場建設汚職と市警内部の陰湿な暗闘もからみ、ますます激しく熱いロサンゼルス暗部
内容説明
悪の喜び、暴力の新文体。暗黒のLA四部作完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
236
あらためて読み直してみると、元の文章が独特なのもあるかもしれないが、それにしても訳が上手くはないと思う。新訳版をぜひ出してほしい。最初の100頁くらいは、言葉足らずで匂わせの強い描写になかなか入っていけない。しかし、物語が加速するにつれて徐々に心地好くなってくる不思議。それまでの作品のメインキャラと比較しても圧倒的にワルなクライン刑事の俺語りは、かなり極端に読者を選別するもの。刺さる人にはどこまでも深く刺さる。ノワールというカテゴライズで見るならば、やはりシリーズ中でも突け抜けたものをもった作品。2023/09/06
一乗寺隼人
8
今回、新品未読の単行本を入手したので、再々々読くらいかな。それでも、読み飛ばさせないこの小説の魔力。読み重ねるうちにこの小説のデータが脳内更新されていく。相変わらず素晴らしい、まさに、警察小説の極北。2016/06/16
源次/びめいだー
2
暗黒LA四部作の最終作。2016/05/23
c
2
ジェイムズ・エルロイ最高の完成度を誇る作品は「ビッグノーウェア」だが、最高傑作=キャリアの到達点はこの「ホワイトジャズ」である。但し、その凄味はこの本をだけ読んでも理解することは出来まい。エルロイという作家の文脈をある程度把握した上でなければ、全編フラッシュバックのような文体に圧倒されるのみだろう。俺も初めて読んだエルロイがこの本だったから、筋すらまともに追えない文体には兎に角手こずった。しかしその一方で、作品が持つ異様なまでのエネルギーの奔出には魅了されてしまった。このグルーヴ、ドライヴ感は何なのか。2016/02/18
ぬ(ぬ)
2
凶悪。これがノワール小説というやつなのか…。白状してしまえばさっぱり話のスジは追えなかったわけだけど、その極端な文体やら色々すっ飛ばしまくってる世界観やらでインパクト十分な読書体験にはなったかと。こっからジャジーな芳香を嗅ぎとるのにはまだまだ修行が必要だな…。2013/07/04
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