出版社内容情報
日中国交正常化30年を迎え、日本での中国観は様々な展開をみせている。しかしその多くは、中国をことさら過大視し脅威とみなすものである。確かに中国を正しく捉えることは難しいが、こういった論調は非常に危うい。今こそ冷静な目で中国を観察し理解する必要が高まっている。
本書は日本を代表する中国研究者である著者が、21世紀の良好な日中関係を構築するために何を心がけるべきかを、中国の政治体制、米中関係、日中関係、安全保障、アジアの地域協力、台湾問題、中国外交と脅威論等から検証し、日中関係の柱となるつぎの3つの原則を主張する。
「相互誤解の減少」「理性的な関係の構築」「共通利益・意識の創造」。
いまこそ新しい日中関係を創り上げる時だ。 .
代表著作 『中国 溶変する社会主義大国』(東京大学出版会)、『中国は脅威か』(編著・勁草書房)、『中華人民共和国史』(岩波書店)
第一章 溶変する政治体制
第二章 経済・社会的変化と政治体制のゆくえ
第三章 揺れる米中関係──過去と現在
第四章 アジア地域協力と安全保障枠組みの創造に向けて
第五章 台湾問題と中台関係
第六章 日中関係二一世紀への提言──感情論と戦略論の狭間
終章 中国外交と脅威論
おわりに──中国の国家戦略、日本の国家戦略
索引
内容説明
脅威論・崩壊論が飛び交うなかで中国を正しく理解するにはなにが必要か。日中関係の柱となる3つの原則「相互誤解の減少」「理性的な関係の構築」「共通利益・意識の創造」を主張する。
目次
第1章 溶変する政治体制
第2章 経済・社会的変化と政治体制のゆくえ
第3章 揺れる米中関係―過去と現在
第4章 アジア地域協力と安全保障枠組みの創造に向けて
第5章 台湾問題と中台関係
第6章 日中関係二一世紀への提言―感情論と戦略論の狭間
終章 中国外交と脅威論
著者等紹介
天児慧[アマコサトシ]
1947年岡山県に生まれる。1971年早稲田大学教育学部卒業。1974年東京都立大学(修士課程)修了。1981年一橋大学(博士課程)修了、社会学博士号取得。現在、早稲田大学大学院アジア大平洋研究科教授
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