内容説明
中国の耕地減少の最大の原因の一つは水土流失(土壌侵食)である。自然と人為の要因それぞれが与える影響が、これまで時代ごとにどのように変遷してきたのかを、地形分布の歴史的変化とその速度とを踏まえながら明らかにする。また、現代中国の長期的な水土保全政策策定の基礎となる知見を得る。
目次
序章 水土流失の史的展開の研究史と新たな視点
第1章 水土流失の起源と現状
第2章 有史以前の水土流失の特徴
第3章 水土流失の自動検出手法の開発
第4章 水土流失の自然要因と地域特性
第5章 歴史時代の水土流失と地域境界の移動
第6章 人間・自然の複合要因による水土流失の史的展開
第7章 民国期から1990年代にかけての水土保全への挑戦
第8章 1999年以降における水土流失から緑化への転換点
終章 水土流失問題の解決に向けて
著者等紹介
松永光平[マツナガコウヘイ]
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任講師。博士(環境学)。専攻:総合地球環境学、現代中国地域研究、地理情報科学。受賞歴:日本地理学会(若手奨励部門)(2013年3月)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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