出版社内容情報
日本外交の「成功物語」だったのか? 冷戦期から現在までの成果と挫折、可能性と限界、そして今に至る問題の起源にも光を当てる。
戦後、日本は独自の経済外交を追求し、それは一種の「成功物語」と見られてきた。しかしその影では見過ごされてきた問題があったのではないか? 本書では冷戦期、経済大国期、超克期、再構築期の4つの時期に区分し、安全保障とは距離を置く経済外交という「実験」の実像を、新たな史料や理論的展開によって照らし出す。
内容説明
戦後、日本は独自の経済外交を追求し、それは一種の「成功物語」と見られてきた。しかしその影には見過ごされてきた問題や、のちに課題となる種があったのではないのか?本書では冷戦期、経済大国期、経済外交の超克期、経済外交の再構築期の4つの時期に区分し、安全保障とは距離を置く経済外交という「実験」の実像を、新たな史料や理論的展開によって照らし出す。
目次
日本の経済外交の構図―吉田路線のジレンマと再編
賠償と経済協力の起点―なぜ一体のものとして語られるようになったのか
日中民間貿易における決済問題
日米知財制度摩擦とその帰結―コンピュータ・プログラムの法的保護をめぐって
経済摩擦の歴史性―日本異質論の系譜
国際協力構想と竹下外交
環境と資源問題をめぐる国際政治と日本外交
日本のFTA政策積極化―経済外交再構築と交渉戦術
外国人労働者の受け入れと経済外交―「移民政策」の継続性と変化
東アジア地域主義における日中協力―AMROとRCEPを参考に
対韓経済制裁をめぐる対立の連鎖―相互依存の「武器化」とその錯誤
著者等紹介
大矢根聡[オオヤネサトシ]
神戸大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(政治学)を取得。金沢大学法学部助教授などを経て、同志社大学法学部教授、専門は国際関係論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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