出版社内容情報
チンパンジーが選んだ「リンゴ」を示す記号は、ヒトの言葉の「リンゴ」と同じといえるのだろうか。心の理論の提唱と同時期に「類人猿の言語プロジェクト」の中でも異彩を放ったプレマックは、緻密な思考に基づいた行動実験から「言語」と「こころ」の関係を明晰に腑分けした。言語、心理、コミュニケーション研究者必読の名著。
内容説明
「心の理論」の原点。「ことば」の問題から「こころ」の問題へと接続される思考が、自身のことばで語られた貴重な記録。
目次
1 イルカの救いかた(自己について記述することと他者について記述すること;サラ―同義性、関係クラス、概念規則 ほか)
2 学習、ハードウェア、認知(学習とハードウェア;クレオール化 ほか)
3 語とはなにか?(生成と理解;語の外的機能―情報検索 ほか)
4 言語が抱える非言語的要素への依存性(時間的順序;情動と語)
5 言語のミッシング・リンク(再帰性;類人猿からヒトの子どもへ?)
著者等紹介
プレマック,デイヴィッド[プレマック,デイヴィッド] [Premack,David]
1925年生まれ。ミネソタ大学大学院修了(Ph.D.in experimental psychology and philosophy)。ペンシルヴァニア大学心理学部教授を経て、同大学名誉教授。「プレマックの原理」「心の理論」などの研究で、心理学に多大な功績を残した。2015年に逝去
橋彌和秀[ハシヤカズヒデ]
1968年、広島県生まれ。1997年、京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。九州大学人間環境学研究院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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