出版社内容情報
日本の子育ては、社会階層や家族構造などの家庭環境によってどのように異なるのか。公的統計やパネルデータにより多角的に分析する。
親が子どもと過ごす時間、しつけ、学校外教育投資などの子育ては、社会階層、家族構造、学校・地域などとどのような関係があるのか。その時代的な変化を検討しつつ、何が子どもの学力・発達と関連しているのかを検討する。近年蓄積している公的統計やパネルデータによる分析を通じて、日本における子育て格差の趨勢や因果関係に迫る。
【目次】
はじめに(打越文弥)
序章 いま、なぜ「子育て」の格差なのか[打越文弥]
1. 日本社会に子育ての格差はあるのか?
2. 日本の子育て格差の三つの特徴
3. 各章の内容
4. 本書の特徴と貢献
第1章 子育て時間の学歴格差とその趨勢――家事時間との対比から[胡中孟徳]
1. 問題の所在
2. データと方法
3. 分析結果
4. 考察
第2章 祖父母の学歴と孫への育児[石橋挙]
1. はじめに
2. データと方法
3. 分析結果
4. 議論
第3章 子育ての自由と就業の自由の両立困難――平日に親が子どもと過ごす時間のデータ分析をもとに[卯月由佳]
1. はじめに
2. 社会政策が依拠する規範と課題の再検討
3. 親が子どもと過ごす時間をめぐる分析課題と方法
4. 親の子どもと過ごす時間の確保状況――記述データ
5. 親の子どもと過ごす時間の確保状況――ロジットモデル
6. おわりに――子育ての自由と就業の自由の両立へ
第4章 学校外教育利用の階層・地域差と大学進学に対する影響[北村友宏・竹ノ下弘久]
1. はじめに
2. データと方法
3. 学校外教育の規定要因とその効果
4. まとめと考察
第5章 親世代の格差と子育てのサポート――親世代の階層的地位と母子世帯に着目して[吉武理大]
1. 親世代の格差と子世代の格差
2. 日本におけるひとり親世帯の格差
3. データと方法
4. 親の階層的地位と母子世帯における格差
5. 考察
第6章 育児が子どものアウトカムにもたらす影響[西村智・打越文弥]
1. はじめに
2. 使用データ
3. 親学歴別にみた子どもの認知能力
4. 教育投資としての家庭の育児
5. 育児時間が子どもの学力に与える影響
6. 中学受験の経験と親学歴
7. 考察
第7章 学業成績と探究学習への選好・スキルの相互関係――交差遅れ効果モデルを用いた検討[本田由紀]
1. 問題関心――旧来型「学力」と探究学習のせめぎ合い
2. 先行研究
3. 本章のリサーチクエスチョン
4. データ・方法・変数
5. 分析結果
6. 考察と課題
終章 「教育」と「家族」の結節点としての子育て格差[打越文弥・胡中孟徳]
1. はじめに
2. データと方法
3. 分析結果
4. 「子育て格差」をめぐる研究者のジレンマ
5. 「教育」と「家族」の結節点としての子育て
6. 結論
おわりに(胡中孟徳・打越文弥)
人名索引
事項索引
執筆者略歴
内容説明
「親ガチャ」「体験格差」「子どもの貧困」。これらは、近年メディアで用いられる子ども期の格差や不平等を指す言葉である。(中略)これらはいずれも、子どもはどの親のもとに生まれるかを選ぶことができず、その不条理な事実によって子どもの人生が方向付けられてしまう可能性を示唆している。(中略)本書では、日本の子育て格差の現状をできるだけ包括的かつ正確に描き出すこと、および子ども期の子育て格差が学力や大学進学といった、教育上の帰結(アウトカム)とどのような関係にあるかを検討したい。
目次
序章 いま、なぜ「子育て」の格差なのか(打越文弥)
第1章 子育て時間の学歴格差とその趨勢―家事時間との対比から(胡中孟徳)
第2章 祖父母の学歴と孫への育児(石橋挙)
第3章 子育ての自由と就業の自由の両立困難―平日に親が子どもと過ごす時間のデータ分析をもとに(卯月由佳)
第4章 学校外教育利用の階層・地域差と大学進学に対する影響(北村友宏・竹ノ下弘久)
第5章 親世代の格差と子育てのサポート―親世代の階層的地位と母子世帯に着目して(吉武理大)
第6章 育児が子どものアウトカムにもたらす影響(西村智・打越文弥)
第7章 学業成績と探究学習への選好・スキルの相互関係―交差遅れ効果モデルを用いた検討(本田由紀)
終章 「教育」と「家族」の結節点としての子育て格差(打越文弥・胡中孟徳)
著者等紹介
打越文弥[ウチコシフミヤ]
ハーバード大学ウェザーヘッド国際問題研究所ハーバードアカデミー・アカデミースカラーを経て、刊行時はシンガポールマネジメント大学SMU Presidential Assistant Professor of Sociology。プリンストン大学社会学部博士課程修了、Ph.D.(Sociology)。専門は社会階層論、家族人口学
胡中孟徳[コナカタケノリ]
東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター助教。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学、博士(教育学)。専門は教育社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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