出版社内容情報
グローバル化の中で世界の人々の考え方は似通ってきているのだろうか。1981年以来、6回にわたって続けられてきた世界価値観調査から、日本人の考え方の変化と世界の人の考え方の変化をつきあわせる。日本人は競争を追求するのか。日本は世界に開かれているのか閉じこもっているのか。そうしたなぞを解き明かす一書。
内容説明
日本人は競争を追求するのか。日本は世界に開かれているのか閉じこもっているのか。グローバル化の中で世界の人々の考え方は似通ってきているのだろうか。
目次
第1章 世界価値観調査とは
第2章 個人・生活観
第3章 社会観
第4章 政治観
第5章 国家・国際社会観
終章 グローバル時代における日本人の価値観
著者等紹介
池田謙一[イケダケンイチ]
同志社大学社会学部・大学院教授。博士(社会心理学)。東京大学文学部卒業、東京大学大学院人文社会系研究科教授などを経て、2013年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
15
2010年に行われた世界価値観調査に関する諸々。文化風習や歴史によってそこに暮らす人々が共有する大まかな価値観や幸福感は創り上げられていくのだろうから、東洋の小さな島国(しかも先細りの真っ只中)に生きる人々が全体的にそこそこネガティブなのは仕方がないのではと感じる。楽観的な思考にも悲観的な思考にもメリットとデメリットが共にあるのだから、無理に明るく健やかな価値観を目指すよりも、自分たちがもつそれについての強みと弱みをしっかりと知って利用することの方が現実的なんじゃないかなあ。2022/01/24
M
6
現在では129ヵ国と、世界の多くの国でも実施されている調査で、世界でも主要と考えられている価値観を質問紙から各国ごとに個別で作成され、それらの回答を収集した後、統計的に処理し、導き出されたデータから、項目ごとに考察を挙げている。個人的には、冒頭に述べられた世界価値観調査の理念には関心させられながらも、その調査方法の準備段階での質問紙の作成の過程で、どれだけの議論が費やされているのか、また、統計分析における準拠集団効果などをどのように解釈し、データに反映させているのか、などの裏側の事情が気になってしまった。2020/11/25
だ~しな
6
世界価値観調査におけるデータをもとに、世界各国の人々と日本人における考えかた・意識・価値感の違いを浮かび上がらせようとしている著作。カテゴリーごとに分かれており、さらに数値の違いをかなり細かく分けて分析しており、数字慣れしてないと骨が折れる。(かく言う私もその一人)まどろっこしいと思う方は、結論だけ読んでもいいかもしれない。 差異を分析する上で日本人の価値観などに踏み込んでおり、意外と意識していないところまで気づきを得るのはなかなか楽しかった。年代別ごとの価値感の分析でも、世代間を感じることができる。2017/05/07
あつだい
2
データがふんだんに盛り込まれているが、盛り込み過ぎて読みにくい。2016/06/11