出版社内容情報
認知科学や脳科学によって「心の働き」の探求が急速に進展している現在、そうした科学の知見を養分として、哲学の立場から心の本性に迫る「心の哲学」が盛んになってきている。現代哲学の最先端とも言える心の哲学の全貌を初めて紹介する待望の入門書、遂に刊行!
心に関する哲学独自の解明に力点を置く狭義の「心の哲学」のなかで、今なお活発な議論の対象となっている基本的なテーマを選び、代表的な立場や論争を整理してわかりやすく論じる。
序論 心の哲学のおもな流れ(信原幸弘)
1 心は脳とどんな関係にあるか──心身問題
2 心はいかにして世界を表象するか──志向性
3 意識の謎──クオリア
第一章 心的因果と物理主義(美濃正)
1 物理主義の内部でどうして心的因果が問題になるのか──その1
2 物理主義の内部でどうして心的因果が問題になるのか──その2
3 いくつかの護教論とその失敗
4 物理主義のうちに心的因果はどのように位置づけられるべきか
5 まとめ
第二章 志向性と目的論的機能主義(前田高弘)
1 志向性の問題とは何か
2 なぜ目的論的機能主義を取り上げるのか
3 固有の機能とは何か
4 志向性の最小の要件
5 目的論的機能主義の問題点
第三章 クオリアと意識のハードプロブレム(鈴木貴之)
1 意識のハードプロブレム
2 思考可能性論法
3 意識の表象理論
4 ギャップの無害化
第四章 フォークサイコロジーと消去主義(金杉武司)
1 はじめに──フォークサイコロジーとその消去可能性
2 チャーチランドの消去主義と日常的実在論
3 理論とシミュレーション
4 心的状態の実践的実在性
第五章 外在主義と自己知の正当化(大沢秀介)
1 はじめに──心の状態とその内容
2 外在主義の一般的な説明──属性の個体化
3 心の内容の個体化
4 外在主義と自己知は両立しうるか
5 自己知の正当化──バージとデイヴィドソンの一致
6 マクドナルドによる批判
7 結びにかえて──意志行為の前提としての自己知
読書案内(信原幸弘)
あとがき
事項索引
人名索引
著者メッセージ
内容説明
二〇世紀半ば以降、英語圏において急速に発展してきた「心の哲学」。代表的な議論をテーマごとに整理しわかりやすく紹介する。
目次
序論 心の哲学のおもな流れ
第1章 心的因果と物理主義
第2章 志向性と目的論的機能主義
第3章 クオリアと意識のハードプロブレム
第4章 フォークサイコロジーと消去主義
第5章 外在主義と自己知の正当化
著者等紹介
信原幸弘[ノブハラユキヒロ]
1954年兵庫県生まれ。現職、東京大学大学院総合文化研究科助教授
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感想・レビュー
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なななん
quolc
コマイヌ
☆☆☆☆☆☆☆
おたきたお
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- 教養としてのマクロ経済学