出版社内容情報
リバタリアニズムは「市場原理主義」に尽きるものではない。人間にとって必要最小限の法=制度をめざす古典的自由主義の立場から、あるべき「最小・福祉国家」を描く。
市場における自由を重視し政府は不要だとする無政府資本主義と、分配における平等主義に基き再分配を目的とする拡大福祉国家論の双方を退け、「プロジェクト追求者としての人間」の権利論を対置する。市場も国家もともに統制しうる、制度的ミニマリズムの理念とは何か。穏健なリバタリアニズムから、原理的に福祉国家論を再構築する。
[関連書] 森村進編著 『リバタリアニズム読本』 (勁草書房刊)
内容説明
単なる「小さな政府」論を超えた、人間が生きるためのミニマムな制度構想。
目次
第1章 福祉国家批判からの出発(福祉国家をめぐる現代正義論の展開;福祉国家批判からの出発)
第2章 なぜ、制限された政府なのか(公共財と政府の正当化;アナキズム批判;制限された政府)
第3章 最小福祉国家の法秩序(古典的自由主義の法理論―複雑な世界のための単純なルール;最小福祉国家におけるサンクション―刑罰から損害賠償へ)
第4章 平等主義を問いなおす(平等主義の見解;平等主義再考;福祉国家と平等主義)
第5章 最小限の福祉への権利(最小限の福祉への権利の否定;社会保障制度を肯定する理由;最小限の福祉への権利の基礎)
著者等紹介
橋本祐子[ハシモトユウコ]
1973年広島県に生まれる。2003年同志社大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、神戸大学大学院法学研究科COE「市場化社会の法動態学」研究センターCOE研究員を経て、長崎総合科学大学工学部准教授、博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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