言語と認識のダイナミズム―ウィトゲンシュタインからクワインへ

言語と認識のダイナミズム―ウィトゲンシュタインからクワインへ

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  • サイズ B6判/ページ数 337,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326153152
  • NDC分類 801.01
  • Cコード C3010

出版社内容情報

本書のテーマは,知る,考える,疑う等の認識における言語の機能である。意味と事実の峻別というウィトゲンシュタインの考えを批判し,クワインの考えをベースに思索を展開。

第一章 言語の成立基盤──ウィトゲンシュタインの洞察──
1・1 なぜ言語が問題なのか
1・2 ことばと<もの>との結び付き
1・3 言語ゲームと文法
1・4 ウィトゲンシュタイン的アプローチ
1・5 規則にしたがうということ

第二章 意味の問題と事実の問題──ウィトゲンシュタインの限界
2・1 <われわれの一致>と<ものの本性>
2・2 『断片』と『哲学探究』からの数節の検討
2・3 基準と徴候
2・4 世界像

第三章 全体論的言語・知識観─クワインの発想
3・1 「経験主義の二つのドグマ」
3・2 言語の社会的性格
3・3 言語の同一性

第四章 「補償の原理」の展開
4・1 言語の社会的分業
4・2 分析命題── 一基準語と法則集約語
4・3 観察文と観察の理論負荷性

第五章 問題点の検討
5・1 言語の習得可能性
5・2 非-推移性と「言語共同体」概念

結語


あとがき
参考文献表
索引

内容説明

意味と事実の峻別というウィトゲンシュタインの考えを批判。認識が進展する時、私たちの言語理解はどのような形で成立しているのか。

目次

第1章 言語の成立基盤―ウィトゲンシュタインの洞察
第2章 意味の問題と事実の問題―ウィトゲンシュタインの限界
第3章 全体論的言語・知識観―クワインの発想
第4章 「補償の原理」の展開
第5章 問題点の検討

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ポルターガイスト

2
表題は硬いが言語哲学の魅力を初心者にも教えてくれる本だと思った。難しいところも多いし,4〜5章は筆者が思考のどん詰まりで何度も行ったり来たりして飽きそうになったりもした(「アリストテレス味が急に強まったなあ」と感じた。ウィトと違いクワインがそうなんかな)が,全体として一歩ずつ理解するように読めば言いたいことはわかるように書かれている。この言語哲学らしい透明感,明晰さ。世の中の常識を徹底して切り刻みながら,返す刀で現実離れした世界観もバッサリ斬り捨て,結局は常識に戻ってくる感じ。気持ちよくて,とても笑える。2020/08/18

borisbear

1
ウィトゲンシュタインの「規準」概念が批判されているが、微妙で難しい。例えば誰かが転んで腕を強打し痛そうにしている(=規準が満たされている)時に、他人の痛みを「確実に知る」といってはいけないのか?確かにそれは疑い不可能ではないでしょう。しかし暫定的でもいったん知識とすることがゲームの出発点として必要だし、その意味で規準による知識は言語理解と運用の本質的条件だということでしょう。著者の言う通り「疑い不可能」は不要だが、デフォルトでの疑い欠如が規準概念のポイントだと思える。2022/05/06

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