出版社内容情報
資本主義とデモクラシーの危機の時代を生き抜くための思考地図。
ハーバーマスが主張する、互いに還元不可能で独立した契機である技術的合理性とコミュニケーション的合理性という多次元の合理性はいかに近現代の資本主義社会に活かされ得るのか。ハーバーマスの「労働と相互行為」「〈イデオロギー〉としての技術と科学」、初期ヘーゲルの「イェーナ期」の論考などを精読し、その可能性を問う。
【目次】
はじめに
第1章 「労働と相互行為」評釈
1 カント、フィヒテ、自我
2 承認をめぐる闘争
3 記憶、労働、家族/言語、道具、財産
4 頂点としてのイェーナ期
5 未踏の市民社会
6 マルクスを超えて?
第2章 「〈イデオロギー〉としての技術と科学」評釈
1 マルクーゼのウェーバー批判
2 マルクーゼが見たもの
3 労働と相互行為
4 史的唯物論の再構成?
5 市民(ブルジョワ)イデオロギー批判の困難
6 西洋マルクス主義の先へ
7 「正統化の危機」理論
8 〈イデオロギー〉としての技術と科学
9 希望としての若者?
第3章 西洋マルクス主義とハーバーマスのコンテクスト
1 西洋マルクス主義のコンテクスト
2 ハーバーマス後期資本主義論の課題
3 疎外論をこえて
第4章 コミュニケーション的行為とは何か――自然主義的アプローチ
1 自由意志――議論の前提として
2 ドナルド・デイヴィドソンの「統一理論」(1)
3 ドナルド・デイヴィドソンの「統一理論」(2)
4 デイヴィドソン的=ヒース的道徳理論
5 まとめ
第5章 いまハーバーマスを読むこと
1 ハーバーマスを自然主義化する
2 ヘーゲルに回帰することで見えてくるもの
3 コミュニケーションの構造転換と「生きる意味」
4 「公共性の構造転換」再考
5 非対称的なコミュニケーション
第6章 「脱超越論化への道」評釈
1 ハーバーマスのイェーナ期ヘーゲル再訪
2 イェーナ期ヘーゲルのコンテクスト
3 愛について
4 ハーバーマスの賭け
5 ヘーゲルが二元論から降りた理由(わけ)
6 ハーバーマスを実証的政治理論で検証する
7 反実仮想の意義について
8 ハーバーマスを自然主義化する:再論
おわりに
補論:ヴォルフガング・シュトレークへのハーバーマスによる反批判
あとがき
索引
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