出版社内容情報
世俗化が進行するにつれ「宗教的伝統」はどのように変化しているのか。西洋におけるカトリック的伝統の再構成を事例として解明する。
宗教的なものと世俗的なものの再編の諸相を描くシリーズ「西洋における宗教と世俗の変容」第1巻。第二ヴァチカン公会議以降、カトリック地域では世俗と宗教の関係や信仰の条件が変化し、伝統宗教が自明でなくなる一方、その再構成も進んでいる。そうした現状を、カトリックの現代西洋的なあり方や地域的な多様性を例に分析する。
内容説明
世俗的近代に敵対的だったカトリックは、現代史の展開のなかでどのような変化を遂げてきたのか。カトリック的西洋の事例から「宗教的伝統」の再編について考える。
目次
総論 西洋における宗教と世俗の変容―カトリック的伝統の再構成
各論(世俗の知とカトリックの知の交錯;カサノヴァ「公共宗教」論の見直し、その限界と可能性;グローバル時代のカトリック、普遍主義のゆくえ)
著者等紹介
伊達聖伸[ダテキヨノブ]
1975年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻教授。専門は宗教学、フランス語圏地域研究
渡辺優[ワタナベユウ]
1981年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻准教授。専門は宗教学、西洋神秘主義思想史、天理教研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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